■タレントが鬱になるプロセス | たかみゆきひさオフィシャルブログ「shadowcube」Powered by Ameba

■タレントが鬱になるプロセス

前回のブログ で「なぜ?と考えてはいけない」という話を書いた。

また、併せて「事実に対してなぜはいらない」ということも。

今回はその続き。
前回のブログ を読んでない人は必ず読んでからどうぞ。

「なぜ?と考えてはいけないという話」



タレントという仕事をしていると、どうしても「なぜ?」と考えてしまいがちだ。

なぜオーディションに受からないんだろう
なぜ自分はできないんだろう
なぜあの子の方が売れてるんだろう
なぜ私に仕事が来ないんだろう
なぜスタッフは自分を見てくれないんだろう
なぜデビューできないんだろう
なぜ自分のことをわかってくれないんだろう

枚挙にいとまがない

そして殆どの場合が後ろ向きな「なぜ」だ。

前回書いたように「なぜ?」と考えることは現実を理解する前段階で足踏みをしてしまうことになる。
「なぜ?」と考えることで現実を受け入れない方向に向かってしまう。

「なぜ?」を克服しないと次のステップに行けないモードになって負のスパイラルに落ちてしまう。
これを続けると鬱になりかねない。

人が鬱になる原因のひとつとして
「実際に起きている現実」と
「自分が思い込んでいる現実」の乖離

が考えられる。

自分がこうだと思っている事と現実との開きが大きければ大きいほど、そして、その開きを埋められない事によりストレスが溜まり続けて神経伝達物質の働きが鈍くなり、鬱になる。


オーディションなどで
「私の方が上手いのになぜあの子が受かるの!?」と思っても
現実は何かしら自分が足りていないのが理由だ。
その何かしらが何かということなのだが、
単純に採用基準を勘違いしているだけってことは実によくある。
特にアニメのオーディションは上手いヘタというよりも「キャラに合ってるか合ってないか」が一番大事な要素だと思う。
上手いヘタはもちろん大事なのだが、どんなに上手くても製作側の考えるキャラクターイメージに合わなければ落とされる。

アイドルさんの場合、自分の方が可愛いのになんであの子が!って思う子がよくいる。
そういう子はそもそも自分が考える可愛いの基準に勘違いがないか今一度再認識をすべきだ。


タレントが何かに採用される時には様々な要素が作用する。
その要素はタレントが単純に理解できるものではない。
なので、殆どの場合勘違いが生じる。

そんな勘違い認識があることで現実との乖離が生まれ、負のスパイラルに陥る危険があるのだ。

タレントは制作やマネージメントのプロではないからその価値基準を完全に理解することはできない


そう肝に銘じるべし

タレントが鬱にならない為には
現実と自分の思い込みの差をなるべく少なくする事


その為に現実を正確に認識するように努力すべき。


「なぜ?」と考えてしまうことは鬱への入口

というくらい危険な事だと思ってもらった方がいいかもしれない。

心身共に健康で長く続けるためにも。



ちなみにこれってサラリーマンにでもなんでも言えること。

タレントって思いもよらない様々なストレスが生じやすい職業。
そんな職業を目指すなら、もしくは今タレントをしているなら、
こういうことをきちんと認識することがとても大事なのだ。