ライフ

「100円英会話レッスン」 20代フィリピン人女性講師が画面に

「忙しくて英会話学校に通う時間がない」「英会話スクールはレッスン代が高いし……」

 そんなビジネスマンたちの間で、インターネットで学べるオンライン英会話教室が人気だという。中でも、無料の通話ソフト「スカイプ」を使って、フィリピン人講師などからマンツーマンでレッスンを受けられる格安スクールがここにきて急増中だ。
 
 1回当たりのレッスン代が100円を切るところも出てきたという。そんなに安くて、本当に英語力がつくのか? 格安英会話スクールの一つ、『ぐんぐん英会話』に、英語に苦手意識を持つ40代記者が挑戦した。ジャーナリストの入江一氏が報告する。

 * * *
 レッツ・トライ! 早速、サイトを通じて予約を入れた。レッスンでは教材やカリキュラムは特に用意されず、講師とのフリートークが中心となる。
 
 スカイプを立ち上げて待っていると、20代のフィリピン人女性講師が画面に登場。横に名前、学歴、生年月日などが表示される。最初の挨拶はどうにかこなしたが、その後はアガってしまったこともあって、講師が何を話しているのか、なかなか理解できない。
 
 日本語サポートOKの講師だったため、ほとんど日本語の会話に終始。「あなたはgrammar(文法)から始めた方がいい。テキストを買ってからもう1回トライして」と言われたが、それすらも聞き取れず、画面上のチャットでようやく分かった。

 講師が指定したのは、イラストがふんだんに入った市販のテキスト。さっそく手に入れてレッスンに臨んだ。
 
 まずはテキストに描かれているイラストを見て「Where’s Tim?」と聞かれ、「He’s in the bedroom」などと答える練習から。最初は質問を頭の中で日本語に訳し、その絵を見て「これは寝室だ」と考えて、それを英語に直してから話すため、リズミカルな会話にならない。
 
 それでも回数を重ねるうちに、少しずつコツがつかめてきたようだ。たとえばテキストのイラストには台所で朝食を食べている男性が描かれている。講師から「Where’s Walter?」と聞かれても、いちいち頭の中で「台所→キッチン」と翻訳するのではなく、「He’s in the kitchen」と即答できた。
 
 続けて「What’s he doing?」ときたら「朝食→ブレックファスト」ではなく「He’s eating breakfast」などと、英語でそのまま受け止められるようになり、なんとなく会話のリズムが取れるようになってきた。
 
 ところが、ここで次の壁にぶち当たった。次回も日本語のできる講師を予約しようとしたのだが、私と同じような初心者が少なくないのか、予約が埋まっていて、なかなか思うようなスケジュールが組めないのだ。

『ぐんぐん英会話』代表の谷口友洋氏が語る。
 
 「他社でも同様のサービスが増えてきているため、日本語可能な講師はもちろん、英語だけのフィリピン人講師まで争奪戦が激化しています。現在、人材確保に向けて努力しているんですが……」
 
 そこで、日本語なしのレッスンを受けることにした。一抹の不安がよぎったが、実際にやってみると、講師が不明な部分を画面上のチャットで書いて教えてくれるので、どこが間違っていたのかがはっきり分かる。
 
 発音を訂正されることもしばしばだ。たとえば「Where’s his car?」と聞かれて「It’s in the garage」と答えたところ、「garageはガレージではなくギャラージだ」と念を押された。アクセントも講師の発音の通りに繰り返して覚える。これはやはり参考書による独学だけでは学べないオンラインレッスンの利点だろう。

※SAPIO2011年4月20日号

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン