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池谷梢 /企画・エフェクト
池谷梢 /企画・エフェクト
2014年12月20日 (土)

高架下がアートで明るく! 大阪環状線改造プロジェクト

高架下がアートで明るく!大阪環状線改造プロジェクト(画像提供:西日本旅客鉄道株式会社)
画像提供:西日本旅客鉄道株式会社

大阪環状線の高架下に、さまざまなウォールアートが描かれているのをご存じだろうか。テーマも描き手も違うこれらのアートは、一体どのような目的で描かれているのだろう。今回はこのプロジェクトを行っているJR西日本の『大阪環状線改造プロジェクト』担当者に話を伺った。

JR西日本グループでは、2013年度から『大阪環状線改造プロジェクト』をスタートさせ、大阪環状線全体のイメージアップのためにさまざまな施策を展開しているそうだ。プロジェクトを立ち上げた目的と、コンセプトを伺った。

「プロジェクトでは“明るい、きれい、わかりやすい”をメインコンセプトに、駅の美装改良を推進するとともに地域の皆様と連携し、沿線地域の一部となっている鉄道施設(高架橋柱や工事仮囲いパネル等)の美化による街の美観促進に取り組んでいます。その一環として、工事用仮囲いをキャンバスに見立てた高架下アートによって、高架下の暗く汚いイメージを払しょくし、周辺地域の明るい街づくりに少しでも貢献できればと考えています」

なぜプロの画家ではなく、地元の子どもたちや大学生が絵を描くことになったのだろう。

「福島駅及び福島~野田駅間高架下アートに関しては、大阪芸術大学などの学生の方たちからの強い希望があり、若いデザイナーのパワーと独創性に期待してお願いすることになりました。学生のみなさんからは、社会貢献のための良いチャンスであると捉えていただいています。桃谷駅高架下アートの場合は、プロのイラストの中に子供たちから集めた塗り絵を組み込み、親しみやすいデザインを目指しました」

このプロジェクトにより、街の雰囲気は変わったのだろうか。

「工事用仮囲いによって、空白になっていた街の風景ににぎわいを与えることが出来たのではないかと感じています。また具体的な効果としては、落書き防止に役立っていますね」

これまで9カ所のウォールアートの制作を行い、制作中に通行人や近隣店舗の方から『以前は殺風景だったが、明るくなった』という声もあったという。ウォールアートによって高架下が明るくなることで、街が明るく活気づくという相乗効果が生まれているようだ。

●取材協力
西日本旅客鉄道株式会社
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