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Intel、Ivy Bridgeベースになった最上位CPU「Core i7-4960X」

「Core i7-4960X」
9月3日(現地時間)発表

ダイ写真

 米Intelは3日(現地時間)、Ivy Bridgeベースのクライアント向け最上位CPU「Core i7-4960X」など3製品を発表した。9月10日(同)より発売する。

 Core i7-4960Xは、コンテンツ制作や、オーバークロック、ゲーミングなど、コンシューマ用途で最上位に位置付けられるXシリーズの最新製品。4960Xは、4000番台ではあるが、アーキテクチャはIvy Bridge-EというHaswellより1世代古いIvy Bridgeベースのもの。従来のCore i7-3960X(Sandy Bridgeベース)から約1年半をかけての世代交代となる。

 TDPはi7-3960Xと同じ130Wだが、クロックは3.6GHzに向上。Turbo Boostクロックは4GHzでi7-3970X(TDP 150W)と同じ。コア数6、スレッド数12、L3キャッシュ15MBという仕様も変わっていないが、対応メモリはDDR3-1600からDDR3-1866に引き上げられた。CPUソケットはLGA 2011を踏襲しており、チップセットも既存のIntel X79 Expressが対応(ただしBIOSアップデートが必要)。価格も同じ999ドル。プロセスルールは22nm。

CPUi7-4960Xi7-3970Xi7-3960X
CPUコア数666
スレッド数121212
CPU動作クロック3.6GHz3.5GHz3.3GHz
Turbo Boost時最高クロック4GHz4GHz3.9GHz
L3キャッシュ15MB15MB15MB
メモリクロックDDR3-1866DDR3-1600DDR3-1600
倍率ロックフリー
製造プロセス22nm32nm32nm
TDP130W150W130W

 この通り、上述の仕様は既存製品から大きく変わっていないものの、アーキテクチャの進化により、Intelでは、Core i7-4960Xはi7-3960Xに対して、日常用途で4%、3Dゲームで7%、データ/金融分析で5%、3Dモデリングで10%と、クロック分以上の性能向上が得られるとしている。Core i7-4770K(Haswell)に対しては、コア数などの違いにより、それぞれ18%、36%、8%、37%高い結果が出るという。

 オーバークロッキング面では、100MHz単位で倍率が63倍まで(従来は57倍まで)設定可能となり、新たにリアルタイムでのオーバークロック、電力上限、ターボ電圧管理などができるようになった。

 このほか、クロック3.4GHz、Turboクロック3.9GHz、6コア/12スレッド、L3 12MBのCore i7-4930K、クロック3.7GHz、Turboクロック3.9GHz、4コア/8スレッド、L3 10MBのCore i7-4820Kも同時に発売される。価格はそれぞれ555ドル、310ドル。

(若杉 紀彦)