HTCの新フラッグシップ「HTC One(HTC 801n)」開封の儀

投稿日時 4月 13th, 2013 by juggly 投稿カテゴリ » ピックアップ記事, ブログ
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3月下旬に海外で発売されたHTCの新フラッグシップ「HTC One」を入手できたので早速開封の儀を執り行います。

今回入手したHTC Oneは英国で発売されたSIMロックフリー版(HTC 801n)。カラーはシルバー/ホワイトです。私はブラック好きなのですが、メタリックシルバーの高級感のある雰囲気が気に入って、購入前からこのカラーに決めていました。このような気分になったのはXperia P以来です。

HTC OneはHTC 2013年モデルの新フラッグシップで、4.7インチフルHDのTFT液晶、Snapdragon 600 1.7GHzクアッドコアプロセッサ、2GB RAMを搭載するなど他社から最近発売されたフラッグシップ並のハイスペック仕様に、UltraPixelカメラやImageChip2、F2.0の明るいレンズ、Beats Audio対応のフロントデュアルスピーカーを搭載するなど、定評のあるカメラとオーディオ機能の仕様は前年モデルよりもさらに向上。家電をリモコン操作できる機能が追加されるなど機能もけっこう充実しています。HTC珠玉の1台といった感じです。

筐体デザインもフルメタルのギャップレス構造でしっかりとした作りになり、シルバー/ホワイトカラーではメタリック調の外観が高級感を漂わせるなど上質な印象を受けます。本体サイズは137.4mm×68.2mm×9.3mm、質量は143g。横幅が70mmを切っているので片手操作性も良好です。

OSはAndroid 4.1.2(Jelly Bean)で、HTC独自のUX「Sense」はv5.0にバージョンアップ。HTC BlinkFeed、HTC Zoe、HTC BoomSound、HTC TV Senseなどの多数の新機能が組み込まれています。

では早速開封していきます。まずは製品パッケージ。2012年モデルの箱は小さな2段式弁当箱のようなものでしたが、HTC Oneの箱はApple TVのような平べったい形になっています。素材は同じみたいです。

HTC Oneとご対面。

同梱品は、HTC One本体、インイヤータイプのマイク付ヘッドセット(Beatsではありません)、USBケーブル、ACアダプタ、SIMトレイイジェクトピン、保証書・取説です。HTC OneはMicro SDカードスロットがないので、試供品のカード等は付属していませんでした。

筐体はアルミボディで隙間の無いギャップレス構造が採用されています。持った感じはDesire SやHTC One Vのようにずっしりとした感じです。質量はXperia Zとほぼ同じ143gで、HTC One Xよりも重たくなっています。

背面もメタリックな感じです。中央から端にかけてカーブしているので、厚さは9.3mmと平均的なものですが、持った感じは7~8mm台の機種を持ったのと同じような印象を受けました。仕様のサイズよりも小さく感じるかもしれません。背面が金属質なので、ある程度スマートフォンを操作していると熱が伝わってきます。放熱性が良いという見方ができますね。冬場はあたたくて良いのですが、夏はこの熱を煩わしいと感じる方は出てきそうです。

フロント周り。HTC Oneの特徴でもある2つのスピーカーがディスプレイ上下に搭載されています。Beats Audioを有効にすると他機種を圧倒する良質な音が出ますが、全体的に音の調節域が高く設定されているので、最低レベルでも外に漏れるほどの大きな音が出ます。まあ、そのくらいの音量じゃないとBeats Audioの効果が体感できないということでしょう。

HTC Oneの操作ボタンは2つです。左側が「戻る」で右側が「ホーム」。アプリ履歴とGoogle Nowはホームボタンの2回タップ、長タップで起動できます。メニューボタンは画面上に現れる仕組み。2ボタンになったことで操作において影響あありませんが、2012年モデルは中央にホームボタンがあったので、つい中央のHTCロゴをタップしてしまいます。ちなみにHTCロゴはボタンではありません。単なるプリントで光もしません。

左側面には上側にSIMカードトレイがあります。イジェクトピンが同梱されているのでそれを使って取り外します。挿せるSIMカードはMicro SIMです。

右側面にはメタリック調のボリュームボタンがあります。

上部には電源ボタンがあります。電源ボタンには赤外線ポートが仕込まれており、テレビなどのAV機器のリモコンなどで利用されます。

下部にはMicro USB端子と通話用マイクが搭載されています。

では電源を投入します。起動後はロック画面が表示されます。ロック画面はは下部のトリガーリングが無くなるなど、シンプルなデザインになりました。ロックは画面上をなぞると解除されます。

HTC Oneでは、初期セットアップの段階でPCからの遠隔設定(着信音や壁紙など)が可能になっています。(設定サイトは→https://start.htcsense.com/#countries)。もちろん、後から端末単体で設定することもできます。ロケール選択画面に日本語は表示されませんが、他のHTC機種と同様にMore Locale 2で変更することで、ばっちり日本語化されます。

HTC Oneのセットアップが完了すると、HTC Oneの新しい顔となる「HTC BlinkFeed」が表示されます。

BlinkFeedはWEB上のニュースフィード、インストールアプリ(Facebook、Twitterなど)の情報、端末に保存したコンテンツ(写真や動画など)を横断的かつ時系列に表示するフィードリーダーで、ホームアプリに含まれるページの1枚として組み込まれています(削除できません)。日常の新着情報が全てホーム画面から確認できるというのが売りの機能で、デフォルトではホームボタンを押したときに表示されるデフォルト画面(ホーム)に設定されています。

BlinkFeed以外はアプリアイコンが並ぶいつもの画面が表示されます。デフォルトの「ホーム」に設定することもできます。

タッチパネルの感度は良好なのですが、ディスプレイ左右の枠の幅がけっこう狭いこともあって、手に持った時に親指の付け根あたりが触れてしまってミスタッチをすることが少なからずありました。

ディスプレイの最大輝度は他社端末に比べて高いこともあり、屋外での視認性はかなり良好です。左はXpeira Z、右はGalaxy S IIIです。3機種とも輝度を最大にして撮影しています。オート輝度は高いレベルで調節されるよう設定されているようなので、屋内でも若干明るめになります。

HTC Oneにも2009年のHTC Heroから続く独自UI「Sense」が搭載されており、HTC Oneではv5.0(Sense 5)にバージョンアップされています。Sense 5では、以前のSense 4+と比較して内容がガラリと変わりました。ホームアプリにはBlinkFeedが組み込まれ、あの”天気時計”はブラックとホワイトのモノトーンカラーのデザインに変わりました。もちろん、従来の天気時計ウィジェットもあり、適宜ホーム画面に追加できます。ウィジェット類も一部デザインが変わったようです。ホーム画面への追加方法等はSense 4+とほぼ同じ。

アプリドロワーも時計とドロワーが一体化し、ドロワーは縦スクロールのシート切替えスタイルになりました。フォルダの作成も可能で、ドロワー内をアプリをスッキリと纏められます。

起動アプリ履歴の一覧はカードスタック風からシャープ製端末にみられるサムネイルのタイル表示に変わりました。各アプリを上にフリックするとサムネイルを削除できます。

端末の設定メニューは、白をベースとしたデザインは従来通りですが、トグルボタンやアイコンデザイン、カテゴリの分類などが一新しています。

「メディア出力」と「コンテンツ転送」が新規に追加されているようです。「メディア出力」はDLNA機器やワイヤレスディスプレイ受信機、MediaLink HD用の画面で、この画面上で周辺の受信機を検索・接続できます。

「コンテンツ転送」は、HTC Oneで新たにサポートされた既存Android端末とiPhoneからのデータ移行用メニューで、ワイヤレス経由で他社のAndroidスマートフォンやiPhoneからのでデータ(アドレス帳、画像、動画、カレンダーの予定、壁紙等)を移すことができます。HTC Oneではデータ移行がよりしやすくなっています。
設定メニューは、

HTC Oneの特徴でもあるカメラとギャラリーアプリを紹介します。

HTC Oneのリアカメラは”UltraPixel”と呼ばれています。これは新しいCMOSイメージセンサーのブランド名で、撮像素子にはスマートフォン向けの1/3″型の裏面照射型CMOSイメージセンサーが採用されていますが、1画素あたりの面積が4μ㎡と、1.4μ㎡といった従来のスマートフォン用CMOSイメージセンサーよりも広いため受光量が向上し、画像のシャープネスやコントラストも向上したと言われています。解像度は約400万画素と小さいものの、画像処理エンジンもImagechip 2にバージョンアップ、レンズもF2.0と明るさが増したので、従来よりも良い画質の写真や動画を撮影できると思います。カメラ機能としては、光学手ブレ補正、HDRムービー撮影、動画の720p@60fpsでの撮影もできるなど高性能・高機能化しています。

カメラアプリのUIはスッキリとしたものに変わり、設定メニュー内のメニュー数も減りました。

HTC Oneにはカメラを活用した新機能として「HTC Zoe」と呼ばれる機能が搭載されています。HTC Zoeは最大20枚の写真と3秒間の動画から30秒間のショートムービー(ハイライトムービー)を自動生成する機能です。HTCはミュージックビデオが作れると言ったりしています。

カメラアプリの左中段のアイコンをタップするとHTC Zoe用の3秒間の動画を撮影するモードに切り替わります。シャッターボタンを押すと撮影されます。

HTC Zoeのショートムービーはギャラリーアプリで視聴・共有できます。HTCは、HTC Zoe Shareと呼ばれるショートムービーのホスティングサービスを公開しており、HTC Oneから共有したZoeムービーはWEBブラウザ経由で視聴できます。

HTC BoomSound。フロント上下にはスピーカーが搭載されており、音をステレオで出力できます。2011年秋以降に発売されたほとんどの機種に搭載されているBeats AudioもHTC Oneには搭載されています。HTC Oneでは、Beats Audioは有効/無効を切り替えるだけのオプションしかもちません。ONにすると音が最適化されます。Beats Audioはヘッドホンと内蔵スピーカー、外部機器に適用されます。HTC OneでBeats Audioを有効にして内蔵スピーカーから出力される音は、音楽の場合は重低音の響きが向上し、バーチャルサラウンドで出力されているような感じになります。Radikoなどのネットラジオでは、人の声がよりクリアになるなど、体感的な音質は良くなる印象です。

参考までに(ヘッドホンで聴くと違いが把握わかるかも)、音楽を再生中にBeats AudioのON/OFFを切り替えた動画を準備しました。動画では分かりづらいかと思いますが、生で聴くと、かなり高音質で、市販されているAndroidスマートフォンの中ではダントツ。数千円で販売されている外部スピーカーに匹敵するほどの音質だと思いました。

HTC TV Sense。HTC Oneには赤外線ポートが内蔵されており、テレビやセットトップボックス、ホームシアターのリモコンとして機能します。赤外線リモコンは「TV」アプリから起動できるのですが、内容はEGPの番組表にリモコンをビルとインしたような感じ。

通信機能を紹介します。HTC Oneでは、無線LANでWi-Fi a/b/g/n、さらに、Wi-Fi acにも対応しています。自宅にWi-Fi ac対応のルーターがないので試していませんが、それを利用するとWi-Fiの速度は従来よりも高速になると思われます。

また、NFCやDLNA、ワイヤレスディスプレイ(Miracast)にも対応しています。ワイヤレスディスプレイは、NetGearのPush2TV PTV3000でも利用できました。もちろん、2012年のHTC Oneシリーズ向けに発売されたワイヤレスディスプレイ&DLNAアダプタ「MediaLink HD」も利用できます。あと、MHLにも対応しており、USB経由でHDMI出力できます。

今回入手したHTC Oneは3G DC-HSDPA、LTEに対応していますが、LTEの対応バンドのこともあって、LTE Onlyに変更してもLTE電波は掴めませんでした(少なくともXi電波は掴める場所なのですが・・・)。

パフォーマンスは期待した通りのものでした。かなり良好です。Quadrantのトータルスコアはなんと12240.他機種を圧倒しています。

RAMの物理容量は2GBですが、空き容量は1GB前後でした。

Xperia Zとのサイズ比較。Xperia Zの方が画面サイズが大きいこともあり、縦横共にHTC Oneの方がコンパクトでした。

HTC One Xとのサイズ比較。両方画面サイズは4.7インチです。しかし、HTC Oneの方がベゼルの幅が狭いこともあり、縦幅はほぼ同じ、横幅は若干HTC Oneの方がコンパクトでした。

Galaxy S IIIとのサイズ比較。Galaxy S IIIの画面サイズは4.8インチで、HTC Oneよりも0.1インチほど大きいです。比べてみると、HTC OneはGalaxy S IIIよりも縦サイズは大きく、横サイズは小さかったです。