【書籍紹介】『ニッポンの山里』(池内紀/山と溪谷社/1575円)
ある明治男が青森に遺したものを山奥に探し、四国の山村では猪肉のうどんを食す……。ドイツ文学者の著者が、全国の山里30か所を訪ねながらその村の成り立ちや自然の風景、そして伝統を持ってそこで暮らす人々の様子を丹念に記した紀行文。
〈観光業者が目玉にするような観光地を持たなくても、日本には全国に、自然と暮らしがはぐくんだ美しい景観がある〉というように、日本を再発見させてくれる書。著者自身によるイラストも添付。
※週刊ポスト2013年1月25日号