春の訪れとともに、話題にのぼりはじめる「グリーンカーテン」。省エネにも効果的、見た目も涼やかとあって、「昨年もやった」「隣人がやっていた」なんていう人も多いのでは。苗から育てる人も多いが、今年こそ種から育ててみるのもおもしろそうだ。
アサガオやゴーヤなど、つる性の植物を窓の外側や壁面に育てる「グリーンカーテン」。最近ではすっかりお馴染みの存在となり、春先の苗植えを恒例行事にしているところも多いはず。わが家もそんな家庭のひとつで、今年はどの植物にしようかと話題にしている。
今年も緑のカーテンに挑戦をしてみたいと考えているなら、種からじっくり育ててみるのもオススメ。小さくて愛らしい芽が生えたときは本当に感激するし、間引きなどの手入れも必要なので、大きく育ったときの感慨もひとしお。子どもがいる家庭なら、デジカメで撮影していくなど、成長記録をつけるのもいいだろう。
植えるのは、関東なら3月末~4月中旬ごろが目安。植える前日に、水にひたす、ゴーヤのように硬い種は少し切り口を入れておくなどして、芽が生えやすいようにするのがポイントだ。ちなみに、わが家の場合、切れ目を入れずに植えてしまったため、発芽するまでちょっと時間がかかり、毎日、鉢を覗きこんでは気をもんでいた。
ところで、グリーンカーテンをはじめるときに意外と頭を悩ませるのが、園芸ネットを吊るす「フック」をどうするかということ。伸びたつるを巻きつけるためには園芸ネットが必要だが、これをきれい&丈夫に設置するのが難しい。マグネットフックで固定する人もあれば、シールのようなフックで外壁に設置する人、ジェルや吸盤などを利用する人もいるが、強度の点で不安が残ったり、園芸ネットがたわんでしまったりとイマイチ。
こうしたお悩みがあると、すかさず解消するための住宅設備が登場するもの。ここでは、グリーンカーテン専用の「フック」が付いたマンションを紹介しよう。
グリーンカーテンの「専用フック」がついたマンションを販売している、大京と三井不動産レジデンシャルの2社に話を聞いてみた。大京の商品企画部の内田さんによると、グリーンカーテンのフック付きのマンションを販売したのは2009年で、すでに入居している人の評判も上々だとか。
「グリーンカーテンを育てることの効果に対して懐疑的だったが、実際に育ててみると想像以上に涼しかった」「子どもが喜んで育てていた」という声が寄せられているそう。同社では、ライオンズ上大岡エアーズヒル、ライオンズ立川グランフォート、ザ・スカイクルーズタワーなどの新築物件で、この専用フックの導入を決めているという。
一方で、三井不動産レジデンシャルの佐野さんによると、マンションおよび一戸建てでもこの「フック」を採用する物件があるとのこと。「節電意識の高まりとともに、自然のちからを利用して快適に暮らす、パッシブデザインの手法として、グリーンカーテンのフックを取り入れています」。今後も物件の特性にあわせて採用を決めていくという。
今年もまた暑い夏がやってくる。毎年の猛暑で夏バテしてしまう人、電気料金値上げで節電対策を考えている人は、ぜひ夏支度のひとつとしてはじめてみてはどうだろうか。