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大学生の部屋探し・新生活
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末吉 陽子(やじろべえ)
2015年3月4日 (水)

3月中に新居を決めなくても大丈夫! 「仮住まい新生活」のススメ

3月中に新居を決めなくても大丈夫!「仮住まい新生活」のススメ(写真:iStock / thinkstock)
写真:iStock / thinkstock

暖かい風が吹き始め、草木も芽吹く季節がやってきました。そんな春の訪れとともにスタートするのが、4月からの新生活。なかには大学進学や就職を機に、はじめてひとり暮らしをするという人もいることでしょう。いまの時期に住む場所が決まっていないと「そろそろマズいかも…」と、あせりが出てくるかもしれませんが、かといって十分に吟味をせずに部屋を決めるのも考えもの。あせって決めたばかりに後から部屋に対して不満が生じ、後悔するのは避けたいところです。

「あせって部屋探し」は失敗しやすい?

特にギリギリになって進路が決まった場合、短い期間の中でよく分からないまま妥協して部屋を決めてしまうなんてことも多いのではないでしょうか。

そこで、現在賃貸物件でひとり暮らしをしている18歳~29歳の男女349人に、「進学や就職などが決まって、あせって部屋探しをして契約したことがあるか」アンケートを実施。すると、35.2%の人が「ある」と回答。さらに、そのうち46.3%の人が「住んでみて失敗したと思った」と答えています。

【図1】進学や就職などが決まって、あせって部屋探しをして契約したことがありますか。また、その際決めた部屋は住んでみて失敗したと思いましたか(SUUMO賃貸一人暮らし調査)

【図1】進学や就職などが決まって、あせって部屋探しをして契約したことがありますか。また、その際決めた部屋は住んでみて失敗したと思いましたか(SUUMO賃貸一人暮らし調査)

なお、失敗の理由を聞いてみると「時間がなかったため物件をじっくり見極めることが出来なかった」という声が多く挙がりました。

・「安くて条件のよいところを探す時間がなく、結果条件重視で家賃の高い広い家に住んだ。家賃も部屋の広さも設備も無駄だった」
・「比較検討をよくせず、相場よりも高い部屋を契約してしまった」
・「内見せず決めたため、住み心地が悪かった」

みんな、どんなことに後悔してる?

では、具体的にはどんな点に不満を抱いているのでしょうか? 「後悔している」という人の声を拾ってみると…

・「日当たりが悪い」
・「隙間風がはいってくる」
・「駅から予想以上に遠く家賃も相場より高い」
・「換気口を通して他の部屋の異臭(煙草等)が流れ込んでくる」
・「壁にヒビが入っていた、水漏れがする」
・「壁が薄くて隣の部屋の音が聞こえる」

ご覧のように、環境、設備、家賃、騒音と、さまざまなネガティブコメントが噴出。こうした点は、不動産会社に何度か足を運び、複数の部屋を吟味するなど余裕をもって物件探しができていれば、あらかじめ気づけたことかもしれません。

ちなみに、前出のアンケートでも紹介した「住んでみて失敗したと思った」46.3%のうち、約3割の人が2年間の契約更新時期を待たずして引越しをした経験があると回答。なかには騒音でトラブルに発展してしまったり、隣人の生活音に我慢できなくなったという要因で、転居を余儀なくされたケースもあるようです。いずれにせよ敷金や礼金がかかったり、引越しの費用や手間を考えると、短期間しか住まないのはもったいないものです…。

何も4月から部屋を無理に決める必要はないかも

そんなふうにあせって後悔したり、結局短期間で引越して初期費用を無駄にしてしまうくらいなら、そもそも無理に4月から部屋を借りる必要はないのかもしれません。例えば、最初の1~2カ月は短期契約型のマンスリーマンションやシェアハウスといった“仮住まい”で暮らし、腰を据えて新居を探すというのもひとつの手です。

最近は短期契約型住居のスタイルも多様化しており、自分に合ったスタイルを選びやすくなっています。主だったものを挙げてみましたので、チェックしてみましょう。

・シェアハウス
ひとつの住居を数人で共有する住まいのかたち。リビングやキッチン、トイレなどは住人共同で利用し、ベッドルームなどのプライベート空間が確保されているタイプが多い。今では「料理」「スポーツ」「英語上達」など、好みや目的に応じた特化型のシェアハウスも増えている(https://suumo.jp/journal/2015/02/13/77827/)。家具や家電は備え付けのことが多いので、初期費用を安くおさえられる。

・マンスリーアパート&マンション
家具・家電が備え付けられた賃貸マンションやアパート。普通の賃貸と変わらないひとり暮らしが叶うのに加え、テレビやエアコン、調理器具などを購入せずに、即入居できるのがポイント。1週間単位で契約できるウイークリータイプもあり、気軽に引越し可能だ。

・下宿
親せきを頼って部屋を間借りするというケースもあるが、宿泊施設を月極めで借りたり、大家さんと共同で生活したりとさまざまなスタイルがある。家主が食事の世話をしてくれたり、光熱費などが家賃に含まれているパターンも多く、生活費を抑えることができる。下宿先を検索できるポータルサイトなどもあるので、下宿させてくれそうな知り合いがいない場合は参考にしてもいいかもしれない。

このように、あせって3月中に部屋を契約しなくても、短期的な住まいの選択肢はいくつかあります。ギリギリまで探してみたけど「これぞ」という物件に出合えなかった…。そんなときは上記のような“仮住まい”を検討してみてはいかがでしょうか?

●SUUMO賃貸一人暮らし調査
■調査期間:2015年2月3日~2015年2月4日
■調査方法:インターネット調査
■対象:18~29歳、首都圏で賃貸一人暮らしをしている349名
https://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2015/05/025b9e2126b10c4ef466ecb143680eae.jpg
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