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保険・税金・光熱費…節約術
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榎並 紀行(やじろべえ)
2013年7月26日 (金)

ENEOSのエネルギー診断サービス「Dr.おうちのエネルギー」を受けてみた

省エネのプロが無駄を判定! ENEOSエネルギー診断サービス「Dr.おうちのエネルギー」診断を受けてみた

昨年9月の東京電力、今年5月の関西電力に続き、東北電力、四国電力も経産省に家庭用電気料金の引き上げを申請するなど、全国的に広がりつつある電気料金の値上げ。また、電気代のみならず都市ガス14社のガス料金も、昨今の原燃料価格高騰を受け5カ月連続で上昇中。震災以降すでにあらゆる省エネ対策を実践し、コストカットに励んできた家庭にとってこの値上げの波は痛すぎる! 勢い、各電力会社に文句のひとつも言いたくなるところですが、クレームの電話を入れる前にまだできることがあるかもしれません。

それは家庭用エネルギーの「根本的な見直し」。なんでも、エネルギーの専門家が家庭のエネルギーの使い方を無料で診断・アドバイスしてくれるサービスがあるそうなんです。

「省エネのプロ」が自宅訪問、家庭のエネルギー効率をチェック

それがENEOSエネルギー診断サービス「Dr.おうちのエネルギー」。家庭用燃料電池「エネファーム」や太陽光発電システム事業などを展開するJXグループのJX日鉱日石エネルギー、ENEOSグローブ、ジャパンガスエナジーにより、昨年6月からスタートした試みで、現在までに約3000件の無料診断を実施してきたとか。
では、その診断の精度はいかほどか? 今回はSUUMO編集部メンバーの自宅を「診断」してもらうことに。診断は、関東新日石ガス 遠藤診断士に行っていただきました。

省エネのプロが無駄を判定!「Dr.おうちのエネルギー」診断を受けてみた

【画像1】診断してもらうのは築33年の一軒家。都心のベッドタウンによくあるタイプ・規模の2階建て住宅です。

診断はまず事前アンケートもするそうで「間取り」「世帯人数」など診断する家の基本情報から「こまめに電気を消すか」など普段の省エネに関する行動意識も回答。すると後日「エネルギー診断士(※)」が自宅を訪問し、現地でさらなる細かいチェックを行います。なお、診断のポイントは「省エネを心がける行動」「使用する設備機器の省エネ性能」「住宅そのものの断熱性能」の3点とのこと。

※「エネルギー診断士」……一般財団法人省エネルギーセンター監修のもと、開発された同社独自の研修を経て育成・認定された「家庭のエネルギーの専門家」

Dr.おうちのエネルギー

【画像2】「エネルギー診断士」が家中の照明の種類、家電製品の数、年式、使用時間などをくまなくチェック。タブレット端末にデータを細かく入力していきます。

各部屋の窓の数から室外給湯機の種類・年式に至るまで、まさに家中隅々にまでおよぶチェックは30分程度で終了。この現地調査と事前アンケートをもとに分析された「診断結果」は後日、診断士が再び自宅を訪れて報告してくれます。

診断結果に基づき、具体的な省エネ方法をアドバイス

さて、気になる結果はというと、「省エネを心がける行動」「使用する設備機器の省エネ性能」「住宅そのものの断熱性能」すべての項目において5段階評価の「3」という判定。全体的には「まあまあ省エネ派」という評価が下ったものの、国民行動の目安(政府が各世帯に期待する消費エネルギー量の目安)と比べて3%、金額にして年間2万3580円もの「ムダなエネルギー」を消費していることも発覚。特に、築古ゆえ住宅自体の断熱性能にやや難があること、室外給湯機など一部設備の年式が古くエネルギー効率が悪いことなどの問題点が浮上してきました。

このサービスの素敵なところはただ問題点を指摘するだけではなく、専門家の見地からすぐに実践できる効果的なアドバイスをいただけること。例えば今回なら「家の全ての照明を白熱電球からLED電球に替えると年間1万3000円のマイナス」「室外給湯機を最新のものに替えると年間1万4000円のマイナス」といった具合に、その省エネ効果を具体的な金額で算出してくれるのでやる気にもなりましょう。

Dr.おうちのエネルギー

【画像3】問題点を指摘しつつ、かなり具体的かつ現実的な「省エネのポイント」をアドバイスしてくれます。

ちなみに「エネルギー診断士」は現在全国に569人いるそうで、基本的には全国どのエリアでも派遣可能とか(一部離島などを除く)。今のところ原則一戸建てが対象となっていますが、今後マンション向けの診断サービスの登場も期待されるところです。留まる気配のない電気代の値上げに対抗するためにも、こうしたサービスをきっかけに根本的なエネルギーの見直しをしてみてはいかがでしょう。

●Dr.おうちのエネルギー
HP:http://www.noe.jx-group.co.jp/uchiene/
※9月上旬より本WEBサイト上での診断申し込み・問い合わせが可能となります。
https://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2015/05/847917afed307fecc654ea734f82f6f7.jpg
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