パナソニック、ドコモ向けスマホ新製品供給停止へ
パナソニックは国内の個人向けスマートフォン(スマホ)の新製品供給を停止する。5日までに国内で唯一新製品を供給しているNTTドコモに今冬モデルを供給しないと伝えた。来夏以降の供給も見送る方針で、個人向けスマホからの撤退が視野に入ってきた。
パナソニックは昨年6月、静岡県で生産していたスマホをマレーシア工場に移管。10月には早期退職や他部門への人員移管も実施するなどしてコスト削減を続けてきた。しかし携帯電話事業は2013年3月期に81億円の営業赤字となった。
今年に入ってドコモが重点販売機種をソニーと韓国サムスン電子に絞る「ツートップ戦略」を始めたことで販売は低迷。開発費負担が重荷になっており、ドコモ向けモデルも開発はしない方針を固めた。スマホ開発は法人向けや海外向けに軸足を移す。従来型の携帯電話の販売は続ける。
パナソニックは当初、14年3月期にスマホ130万台の販売を計画していたが、今年4~6月期の販売が10万台にとどまり、年間販売見通しを22万台に引き下げた。
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