究極の健康食は昭和50年の日本の家庭料理

昭和50年の食事で、その腹は引っ込む なぜ1975年に日本人が家で食べていたものが理想なのか (講談社+α新書)
『昭和50年の食事で、その腹は引っ込む なぜ1975年に日本人が家で食べていたものが理想なのか (講談社+α新書)』
都築 毅
講談社
907円(税込)
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 ダイエット効果やアンチエイジング効果があり、ガンや糖尿病、動脈硬化のリスクをも抑え、健康長寿を可能とする食事――食品機能学を専門とする都築毅さんは、そんな人類史上最強ともいえる長寿ダイエット食があるのだといいます。

 サプリや様々なダイエット法をも凌駕するという食事とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

 東北大学の研究チームは厚生労働省の資料をもとに、1960年から2005年までの日本人の食事を年によって比較。その結果、最も健康効果が高く、老化を遅らせ、長い寿命をもたらすのは、1975年(昭和50年)に日本人が普段食べていた和食であるとの結論を得たそうです。

 1975年に日本人がそれぞれの家庭で摂っていた食事。都築さんはそれを、「スーパー和食」と呼びます。

 1975年の和食といわれても、実際どのような食事だったのかピンと来ないかもしれません。そこで具体的に、本書『昭和50年の食事で、その腹は引っ込む』で示される、その献立の一例を見てみると次のようなもの。

朝食:ごはん、アジの干物、アサリと小松菜の煮びたし、花豆の甘煮、ナスの味噌汁
昼食:サンドイッチ、コンソメスープ、果物
夕食:ごはん、肉じゃが、もずく酢、キャベツと卵のすまし汁

 1975年の食事「スーパー和食」とは、欧米食に偏った今の食事と、1960年の粗食との中間にある「多少欧米化した和食」なのだといいます。そのポイントとしては、「少しずつ、いろんなものを食べる」「和食一辺倒ではない」「豆類を多く摂る」「1日1〜2個、卵を食べる」「ごはんの量を減らす必要はない」「1日2杯、味噌汁を飲む」「魚は毎日、肉は1日おきで」「調理は「煮る」を最優先に」「食後には果物を」「海藻類を多く摂る」といった点があげられると、都築さんは指摘します。

 なかなかうまくダイエットがいかない方や、いつまでも若々しく健康でありたい方。本書を参考に、程よいバランスの取れた1975年の食事「スーパー和食」、一度試してみてはいかがでしょうか。

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