東京に住む場合、都心を29駅で結ぶJR山手線沿線なら申し分ない環境。とはいえ家賃は抑えたいところ。そこでJR山手線各駅から徒歩10分以内にある、10m2以上かつ家賃5万円以下の物件が多い駅を調査。前回発表した「山手線の家賃相場が安い駅ランキング」（https://suumo.jp/journal/2014/12/24/75224/）と見比べていこう。
■山手線 5万円以下の物件が多い駅ランキングTOP10
順位／駅名（駅所在地）
1位 大塚（豊島区）
2位 駒込（豊島区）
3位 池袋（豊島区）
4位 田端（北区）
5位 西日暮里（荒川区）
6位 目白（豊島区）
7位 巣鴨（豊島区）
8位 日暮里（荒川区）
9位 高田馬場（新宿区）
10位 新宿（新宿区）
1位は大塚駅。前回に続いて豊島区にある駅は要チェック
家賃5万円以下の物件が最も多かったのは大塚駅。家賃が安いからといって、不便なわけではないようで、駅ビル「アトレヴィ大塚」があり、都電荒川線・大塚駅前駅も利用できる。前回の「山手線の家賃相場が安い駅ランキング」でも2位になっており、5万円以下に限らず全般的に家賃控えめな物件が多いことがうかがえる。
1位の大塚駅を含め、上位10駅のうち半数の駅が豊島区にある点も注目したい。前回の家賃相場調査でも同様にトップ10中5駅が豊島区となっており、安く住みたいならまず豊島区の駅周辺で探すのがよさそうだ。
豊島区にある駅のひとつ、7位の巣鴨駅は「おばあちゃんの原宿」の愛称をもつ「巣鴨地蔵通り商店街」で有名。とげぬき地蔵の名で親しまれる高岩寺と江戸六地蔵尊の眞性寺、そして巣鴨庚申塚がシンボルの商店街は旧中山道の道筋に伸びており、一帯は江戸時代からにぎわってきた。現在の商店街には生活雑貨や衣料品の店からスーパー、薬局まで並び、おばあちゃんはもちろん年代を問わず地域住民の強い味方。さらにJR山手線だけでなく都営地下鉄三田線の巣鴨駅が利用できる点も高ポイントだ。
【画像1】7位の巣鴨駅は「おばあちゃんの原宿」の愛称をもつ「巣鴨地蔵通り商店街」で有名
人気の街の玄関口、池袋駅と新宿駅に住むのも夢じゃない!?
3位の池袋駅と10位の新宿駅はリクルート住まいカンパニーが調査した「住みたい街ランキング」でも上位に入り、池袋駅は3位に、新宿駅は7位になった人気エリアだ。池袋駅はJRと東武鉄道、西武鉄道、東京メトロの4社が乗り入れるターミナル駅。新宿駅はJR、京王電鉄、小田急電鉄、東京メトロ、都営地下鉄の5社が乗り入れ、両駅とも言わずと知れた東京を代表する一大繁華街に位置している。そんな駅の徒歩10分圏内に家賃5万円以下の物件が多いのは、うれしい驚きだ。
また、前回の家賃相場調査と今回の調査を見比べると、上位の顔ぶれはだいたい同じ結果であった。そのなかでも池袋駅は前回10位から今回3位に、新宿駅は前回16位から今回10位に大躍進。家賃5万円以下の物件が多い割に家賃相場が引き下がらなかったのは、家賃が高低さまざまな物件がそろっているためだろう。
3位の池袋駅と10位の新宿駅は「住みたい街ランキング」でも上位（新宿駅写真：sepavo / 123RF 写真素材）
こうして見てみると、家賃相場が予算オーバーだからといって住まい探しの選択肢から外すことはなさそうだ。人気の池袋駅と新宿駅であっても、意外にもリーズナブルな物件が多いのだから。
ただし、今回の調査では「10m2以上」「駅徒歩10分以内」のワンルーム物件、というゆるい条件で集計した点は留意したい。家賃5万円以下である代わりに築年数が古い、部屋が狭い、バス・トイレが一緒、といった物件も含まれる。家賃に、物件の状態、JR山手線の駅から歩いて10分以内という交通の便…。自分が重視する項目を考えながら、希望の物件探しをしてみよう。
・ランキングは山手線内駅で、マンション・アパートともに15戸以上登録されている駅が対象です
・家賃相場は2014年1月1日～3月31日に「SUUMO賃貸」に掲載された、賃貸物件の情報から算出しています
・物件は最寄駅より徒歩10分以内、10平米以上の定期借家をのぞくワンルームが対象です
