子ども部屋が足りずに、困っている方はいないだろうか。子どもが大きくなってきた、2人目が生まれて子ども部屋が2つほしい……、そんな状況を迎えた方にはぜひ読んでいただきたい。
あまりお金をかけずに、1つの部屋を家具で2つの子ども部屋に分ける方法について、All Aboutのリフォームガイドで一級建築士のYuuさんに取材したので、ご紹介したい。
まず、家具で6~8畳くらいの部屋を2つの子供部屋に分ける方法を教えてください。
「ベッドの下に、机、いす、本棚やクローゼットがコンパクトにセットされている“ロフトベッド”と呼ばれる置き家具があります。これを向きを逆にして2つ、部屋の中央に置き、部屋の間仕切りの代わりにします」
【画像1】ロフトベッドを向きを逆にして2つ、部屋の中央に置き、部屋の間仕切りの代わりに
「大きさは1×2mくらいなので、小さい面積で必要なものがそろい、部屋も区切れるので一石二鳥です。ただし元々1つの部屋なので、区切ると窓のない部屋ができます」
その際には空気の通り道をつくるため、天井と家具との間には隙間を開けておけば、空気も循環するそう。また、部屋を明るくするには、配線工事をして照明を2つにすることも必要だとか。
手持ちの家具で、子ども部屋を2つつくる方法はありますか?
「2段ベッドがある家庭なら、それを使って仕切る方法もおすすめ。ベッドを部屋の中央に置き、それぞれのベッドに両側から入るようにするのです。上下それぞれのベッドの片側に、板かカーテンを下げてお互いの部屋を遮ります」
【画像2】2段ベッドを部屋の中央に置き、それぞれのベッドに両側から入るようにする
「板には子どもの好きな壁紙やシールを貼ったり、カーテンなら好きな柄を選んだり楽しく工夫しましょう。この場合も照明は2つ、空調もエアコンを2つつけるか、空気の通り道をつくることは忘れずに」
部屋を2つに分ける際に注意することはありますか?
「子どもの成長は想像以上に早いです。例えば、幼児のころは畳む服が多く、本は絵本のような大型のものがほとんど。でも成長すると吊るす服が多くなり、本も文庫やコミックなど小型のものになります。収納1つとっても、このように必要な収納のサイズが変わってきます」
たしかに、時期にあわせて部屋も変えていくのが大切だ。
「一般的に子ども部屋は小学校高学年~結婚前までくらいと、必要な時期そのものが短いのです。ですから、固定せずフレキシブルにしておくことが重要だと思います」
リフォームできる予算の余裕があるなら、つくり付け家具にするか、出入口も2つつくるのがおすすめだそう。上手にスペースを活用して、納得のいく子ども部屋をつくってみては?