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不登校への対策と求められる公的な支援策

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スクール・習い事

学校へ行く目的とは?

不登校については以前から社会問題になっていますが、改善されるどころか、未だに何の進展もなく具体的な対策もないまま、現在に至っています。ただ、私個人の見解では不登校が問題であるとは考えていません。「不登校」といっても、不登校になる要因は個人によってさまざまで、その理由も建設的なものから消極的なものまであります。

そもそも、「義務教育だから学校へは行かなければならない」「登校するのが当たり前。登校しなければ非行」であるかのような考え方そのものが既に問題であるように思います。

学校って、何のために行くのでしょうか?

勉強するためなら自宅でもできます。「社会生活を営むための経験」というのも少し漠然としています。わざわざ学校へ通わなくても、学校で出来るであろうあらゆる経験は他の場所でもできるのです。本人の意思や明確な目的でもない限り、学校に通う理由なんて本当はないのです。ただ、法律上の取り決めで、教育を受けさせる義務があることから、学校に通わなければならないかのように思い込んでいるだけなのです。不登校そのものが問題なのではなく、不登校になった原因、不登校にならざるを得なかった要因が問題なのではないでしょうか。

「学校は強制的に行かなければならない場所」という固定観念をなくす

その根本的な部分を改善していかない限り、不登校への問題は解決しませんし、対策というのも意味を成さないのではないかと考えます。しかも、その理由は個人によって千差万別です。まずは個人と向き合うことが必要だと思います。

公的な支援策としては、無理に学校へ通わせなくても(登校しなくても)、学校教育の課程を修了できるような制度と仕組みの基盤の強化や、教育の自由化を推進、不登校期間のブランクをなくしたり軽減できるような環境づくりが求められます。このように、「学校は強制的に行かなければならない場所」という固定観念をなくしていけば、不登校の本人に「自分には他にも(無理して学校に行かなくても)生きる道があるんだ」「無理して学校へ行かなくてもいいんだ」という安心感が生まれます。安心感が生まれると再登校にも結び付きやすくなり、結果、不登校への対策につながるというわけです。

学校という、狭い範囲での取り組みではなく、社会全体としての支援制度の整備が急務です。そして、不登校の本人への心的な支援の両面から不登校への劣等感を減らすことと、自信の回復、自己価値の創出を促してあげることで自ずと対策に繋がるのではないでしょうか?

何より、本人の立ち直る力(自己実現力)を信じてあげたいものです。最後に、「心を育む」という目的こそが学校へ通う唯一の理由のように思います。

宮本章太郎

心理カウンセリングのプロ

心理カウンセラー

宮本章太郎さん(京都カウンセリングラウンジ)

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