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夏から秋にかけて気になるのが台風による被害。6月には3号と4号が発生。今回は甚大な被害が発生したというようなニュースはなかったが、家が浸水したり、窓ガラスが割れたりする危険性をはらんでいるだけに油断はできない。
台風など天災で家屋に損傷があったとき、助けになるのが「火災保険」だ。特に河川の近くに住んでいる場合は水の危険が及ぶ可能性も高いため、ぜひとも加入しておきたいところ。そこで今回は、All Aboutで損害保険に関するガイドを務める平野敦之さんに火災保険に関する注意点について話を伺った。
「台風の被害でいうと、水災と風災がほとんどになると思いますが、保険のタイプによって補償されるものと補償されないものがあります。契約内容を知らなかったり、忘れてしまっているという人も多いので、加入時はもちろんですが、加入後もどういった契約内容だったのかを確認しておく必要があります。また、持ち家の場合は契約内容が20~30年と長期になっているケースがあるので、定期的に確認することをおすすめします」
この際に併せて確認しておきたいのが、保険の補償範囲だという。
「保険金の支払い対象になるにはいろいろな条件が設定されていることがあります。また最近は掛け金を減らすために『水災は対象外にする』といった契約をする人も多いので、よく考えて保険に加入する必要があります。もし対象にならない場合、当然、保険がおりないということになるわけですから。ほかにも、契約時に『被害額が○万円以下は自己負担』などのような取り交わしをしていることもあります。こういったこともきちんと確認しておくといいですね」
このほかに注意したいのが山の近くに住んでいる場合。
「山が近くある場合は土砂崩れの心配があります(※火災保険の水災部分で補償)。水がそばにないから水災に関する保険は対象外にしておこうなどとしていると大変なことになりますから、きちんと住んでいる回りの地形を把握して契約内容を決めるようにしたいですね」
最近は台風のほかにもゲリラ豪雨などの被害も多くなっている。保険に加入したから安心というのではなく、いつでも利用できるように契約内容を把握しておくことが大切だ。