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嘉屋 恭子
2015年2月27日 (金)

広くて2人で作業も楽ちん! 夫婦共働き家族の憧れキッチンが完成

リビングからキッチンを望む。空間に一体感を持たせつつ、タイル貼りの柱がほどよい目かくしに(写真撮影:片山 貴博)
写真撮影:片山 貴博

日本最大の料理レシピサイト「クックパッド」とリクルート住まいカンパニー「SUUMO」が、2014年に共同で「理想のキッチン」に関する調査を行った。今回、この調査で判明した要望をぎゅっとつめこんだ「理想のキッチン」が、新浦安に完成。そのキッチンの様子をレポートしよう。

キッチンは広いが不満も…。夫婦共働き・持ち家世帯の悩みとは?

まず、今回の調査に協力してくれた人たちの概要をおさらいしておこう。協力してくれたのはレシピサイト「クックパッド」のメルマガ会員4774人(20歳〜59歳)。ネット上で「現在のキッチンの不満な点」「料理するうえで重視していること」などについて聞いたところ、キッチンへの不満や理想のキッチン像が見えてきた。

【図1】普段使用しているキッチンの不満ベスト5(出典:「SUUMO」×「クックパッド」クックパッドユーザーに聞いた『理想のキッチン』に関する調査)

【図1】普段使用しているキッチンの不満ベスト5(出典:「SUUMO」×「クックパッド」クックパッドユーザーに聞いた『理想のキッチン』に関する調査)

注目は、やはりキッチンのスペースの少なさ、収納スペースの狭さ。ただ、持ち家の夫婦共働き世帯に限っていうと、広さ(平均3畳)には満足していることが多いという。一方で、詳細のコメントを見ていくと、不満なのは広さではなく、細かな使い勝手にあるようだ。

例えば、夫婦共働き世帯では6割以上がキッチンにて2人以上で作業することがあると答え、その際の不満として「2人並んで材料を切ったりできない」「子どもがお手伝いしてくれるときに使う踏み台が邪魔」という回答があげられていた。

また、動線以外にも、「キッチン近くにパントリーがほしい」「コンセントが少ない」といった不満が。こうしたキッチンに関する不満を一挙解消し、理想のキッチンをつくってくれたのが、株式会社秀建。今回のキッチンの造作には約200万円、日数にして3週間ほどかかったという。モデル役の筆者とその子どもといっしょに、早速キッチンを見ていこう。

壁面収納&パントリーの圧倒的な収納力。これなら片付く!

今回、キッチンのデザインを担当してくれたのは、秀建のリフォーム事業部でプランナーをつとめる中島香織さん。既存のキッチンは対面式だったが、リノベーションを行ってアイランドキッチンに変更。2人以上で並んで作業できるよう、通路として80cmを確保。

動線もリビング側からと扉側からの2方向を確保した。これなら調理をする、洗い物をする、食器を出すなどと、複数人が同時で作業しやすい。また、パントリーと壁面収納を設けたため、とにかく収納力がある。

「対面式キッチンで、ながら作業をしたいという要望が多かったので、できるだけリビングと一体感のある設計にしました。TVジャックも用意しているので、小さなモニターをキッチンに設置することもできるんですよ。また収納に関しては、キッチンの近くにたっぷりと、という声を反映して、パントリーと壁面収納にしました」。

中島さんの言葉どおり、引き出しが多く、これでもか! というほど収納があった。また柱がよい目かくしになり、見せる&隠すのバランスが絶妙。これなら、日々、忙しくても「片付いたキッチン」になりそうだ。

【画像1】キッチンのカウンターは移動できるので2通りのレイアウトが可能に。好みや来客時など、シーンにあわせて使い分けたい(写真撮影:片山 貴博)

【画像1】キッチンのカウンターは移動できるので2通りのレイアウトが可能に。好みや来客時など、シーンにあわせて使い分けたい(写真撮影:片山 貴博)

【画像2】キッチンにタブレット端末や携帯を置けるデザイン。これなら「ながら調理」も楽に(写真撮影:片山 貴博)

【画像2】キッチンにタブレット端末や携帯を置けるデザイン。これなら「ながら調理」も楽に(写真撮影:片山 貴博)

【画像3】キッチン作業台と壁の間に80cmを確保。人のすれ違いも余裕でできる。壁面はマグネットがつくので、学校からのお知らせなど、プリントなどを貼っておくのに便利(写真撮影:片山 貴博)

【画像3】キッチン作業台と壁の間に80cmを確保。人のすれ違いも余裕でできる。壁面はマグネットがつくので、学校からのお知らせなど、プリントなどを貼っておくのに便利(写真撮影:片山 貴博)

【画像4】キッチン脇には壁面収納。電子レンジやトースターなどの調理家電、ゴミ箱をしまえ、扉をしめれば隠すことができる(写真撮影:片山 貴博)

【画像4】キッチン脇には壁面収納。電子レンジやトースターなどの調理家電、ゴミ箱をしまえ、扉をしめれば隠すことができる(写真撮影:片山 貴博)

【画像5】引き出しにフタをすれば、即席の作業台に。筆者の息子は身長92cmほどだが、安全に立つことができ、子がお手伝いしやすい工夫になっている(写真撮影:片山 貴博)

【画像5】引き出しにフタをすれば、即席の作業台に。筆者の息子は身長92cmほどだが、安全に立つことができ、子がお手伝いしやすい工夫になっている(写真撮影:片山 貴博)

【画像6】手前は、お弁当箱や保存容器をガンガンしまえる引き出し収納。食洗機から取り出したらすぐにしまえる。わが家にもコレ、欲しい!(写真撮影:片山 貴博)

【画像6】手前は、お弁当箱や保存容器をガンガンしまえる引き出し収納。食洗機から取り出したらすぐにしまえる。わが家にもコレ、欲しい!(写真撮影:片山 貴博)

また、今回のアンケートで「夫婦共働きのキッチンには調理家電が多い」ということが分かったが、筆者も例に漏れず、調理家電は多め。電子レンジや炊飯器はもちろん、ホームベーカリー、コーヒーメーカー、ハンドミキサーなどを持っているが、肝心のコンセントが足らず、イラっとすることがしばしば。そのため、キッチンでは、2口×4から2口×10に、コンセントを大幅増設。設置場所もパントリー内などと考えられており、思わず「いいなあ、コレ」とつぶやいてしまった。

加えて、印象的だったのは、色と素材使いだ。天板は人造大理石が多いが、今回は木製。パイプスペースにはタイルを貼り、独特の存在感を出している。また、建具表面には「ブルーグレー」を塗装してあるが、今回、特別に指定して、色をつくってもらったのだという。また床材にフロアタイルを使っているが、これは店舗でも使われているもので、サッと拭くだけで汚れがとれるという。

全体に通常にはない配色と素材感で、オシャレ度もアップしているし、何より汚れが目立たなそうだ(ソコか)。料理好きにとって、やっぱりキッチンは特別な場所。こうしたキッチンが増えていったら、毎日の料理がもっと楽しくなるだろうな、そんな取材となった。

●株式会社 秀建
HP:http://www.shuken.jp
●「SUUMO」×「クックパッド」 クックパッドユーザーに聞いた 『理想のキッチン』に関する調査
HP:http://www.recruit-sumai.co.jp/press/2014/11/suumo-501.html
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