3月14日(土)@『ビクターロック祭り~2015~』

3月14日(土)@『ビクターロック祭り~2015~』

星野 源、Dragon Ash、斉藤和義など
が出演した「ビクターロック祭り~2
015~」 が大盛況のうちに終了

3月14日(土)に幕張メッセ国際展示場9~11ホールでレコードメーカーである、株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント(以下ビクター)が主催するロックフェスティバル「ビクターロック祭り~2015~」が開催された。
同イベントは音楽事業で80年を超える歴史をもつ日本のレコード会社として、いつの時代も音楽シーンに確かな足跡を残し続けてきたビクターが「ずっとロック、これからもロック」を合言葉に2014年に初開催。第2回目となる今回は「日本一ロックなお花見」をテーマに、寒さを吹き飛ばすような圧巻のライブアクトのみならず、数多くの桜の木々が並び、会場全体が春色に染められた。またイギリス生まれのビクター犬、ニッパーが会場のいたるところに現れ、ロック祭り全体のシンボル的存在となっていた。

KEYTALK木村カエラキュウソネコカミ斉藤和義スガ シカオDragon Ashハナレグミ、星野 源、レキシという、日本のロックシーンを代表するアーティスト計9組が出演。それぞれのアーティストが独自の言葉でビクターやスタッフについての想いをMCで語るなど、このイベントでしか見れないようなアーティストの一面が垣間見えるステージに、集まった13,000人の観客は大きな盛り上がりをみせ、幕を閉じた。

オープニングセレモニーでは、先日急逝したシーナ(シーナ&ロケッツ)を紹介する映像が流れ、追悼の意を表した。その直後にサプライズ演出が。若手和太鼓奏者3人組ユニットの無限による三重奏が会場全体に鳴り響いた後、津軽三味線10人を従えステージに登場したのはなんと演歌歌手の長山洋子。デビューからキャリア31年を数える長山だが、今回が初のロックフェス出演となった。総勢14人で2003年の大ヒット曲「じょんから女節」を披露。深紅の着物に身を包み、美しい立ち姿で津軽三味線を引く長山の姿はまさにギタリストさながら。80年を超えるレコード会社の主催イベントを飾るにふさわしいオープニングとなった。

ほら貝の音色とともに宴の舞台に先陣を切って現れたのはレキシ。「初っ端だけどさ、みんな年貢納めたいの?」とオーディエンスの「年貢」コールを誘って会場を盛り上げた。「まだちょっと時間ある? もう1曲やっていいの?」としっかり残り時間を確認して最後に演奏されたのは「きらきら武士」。「最後はやっぱり武士について考えていこう!」と呼びかけたレキシは、冒頭の歌詞を「ビクター好きー」と言い換えてレーベル愛を叫んだ。広いステージを駆け巡る自由なステージングで会場を大きく盛り上げると、曲を歌い終えると「ありがとうございました!」と叫び、さっそうと舞台を後にした。

KEYTALKのステージは寺中友将(Vo, G)の「楽しんでいこうぜー!」というシャウトから「トラベリング」で幕開け。「パラレル」「fiction escape」などのアッパーチューンを畳み掛けて、フロアを盛り上げる。最新シングル「FLAVOR FLAVOR」も披露。さわやかなサウンドに乗せて、伸びやかなボーカルが会場に響き渡った。小野武正(G, Cho)による「ビクター!」「大好き!」のコール&レスポンスを経てライブは最後のブロックへ。ラストナンバー「MONSTER DANCE」で4人はさらにフロアを熱狂させ、持ち時間をあっという間に駆け抜けた。

暗転と同時にステージに現れたスガ シカオ。エッジーな「19才」では、鮮やかな照明の下でステージを練り歩きながら情熱的な歌声を響かせた。続く「コノユビトマレ」では、同じビクターに所属する盟友・FIRE HORNSが加わりサウンドはさらにゴージャスに。そして「俺たちが大好きなファンクモードに突入します! 今日はロック祭りだけど!」という言葉から、入魂のファンクチューンが連投されるブロックへ。ソウルフルなスガの歌声と、グルーヴィなホーンサウンドに場内はダンスフロアと化した。そして「情熱と人生の間」でファンクモードにひと区切りをつけると、「愛について」を歌い上げ、会場をしみじみと酔わせた。

Asa「360°」の日本語カバーからスタートしたハナレグミ。「明日天気になれ」では、途中歌詞を「ビクターロックフェスによく来てくれました! 楽しもうね!」と言い換えて笑顔を見せる。「光と影」では、バンドメンバーが音を重ねてゆくごとにステージを照らす光も強さを増していき、会場はドラマティックなムードに包まれる。そして「音楽を好きでいてくれてありがとうございます。そんな皆さんに、この曲を贈ります」と言ってラストナンバー「きみはぼくのともだち」を届けた。優しい光に包まれた舞台上で、1つひとつのフレーズを慈しむように歌ったハナレグミ。そのパフォーマンスに、オーディエンスは惜しみない拍手を送っていた。

ハナレグミの後は、本年度から同イベントに設けられた宴会場ステージにてDJダイノジが後輩芸人たちとともにパフォーマンスを敢行。大勢の観客を前に2人は「今日は他人の曲しかかけません!」と宣言し、紙吹雪が舞う中でビクター所属アーティストの楽曲をかけながらキレのあるダンスしたり、コール&レスポンスを行ったりと"宴会部長"にふさわしいステージを繰り広げる。さらに大地洋輔が得意のエアギターを披露すると、後輩芸人たちも一緒に"プレイ"。「年貢for you feat. 旗本ひろし、足軽先生」を流している最中には、レキシが飛び入りするサプライズもあり、集まったオーディエンスは大興奮していた。

舞台は本ステージに戻り、キュウソネコカミが登場。彼らのライブではお馴染みの"筋斗雲"が観客の上に置かれ、その上にヤマサキセイヤ(Vo, G)が立ち上がり、ライブがスタート。MCではヤマサキが「ビクターに入れて本当によかったです」とビクターからメジャーデビューした喜びを語ったかと思えば、終盤では「『ビクター、意外とポンコツだった』。そんな曲です」という紹介からプレイされた新曲「ハッピーポンコツ」を披露。ヤマサキは「これからも音楽業界から消えないようにがんばります」と宣言。そしてバンドは最後に、ビクターについて歌った「ビビった」をドロップ。大興奮に会場の一体感を生み出して出番を終えた。

本イベントの出演者の中では紅一点となった木村カエラ。まず、小気味のいいギターに乗せて「リルラ リルハ」を披露。MCで「私は2013年にビクターに入ったのでまだ新参者ですが、とても楽しみにしてまいりました」と満面の笑み。そして「『ロック祭り』なので激しい曲をいっぱい持ってきてます。一緒に踊ってください!」と呼びかけ、「one more」を元気いっぱいにパフォーマンスし、オーディエンスの熱を高めていった。フロアを幸せなムードに包みこんだのは、最後に奏でられた「Butterfly」。「みんなで一緒に歌いましょ!」と言うと、オーディエンスは大きな「ラララ」の合唱で応えた。全曲歌い終えた彼女は、観客に感謝の思いを伝えるように投げキッス。名残惜しそうにしながらステージをあとにした。

「やさしくなりたい」からスタートした斉藤和義。印象的なギターリフがステージの幕開けを告げ、オーディエンスは一斉に歓声を上げた。「ずっと好きだった」に続くキラーチューンの連発にフロアは沸き立った。そして新曲「ワンダーランド」を披露。MCでバンドメンバーを紹介した斉藤は「以上、サザンオールスターズでした。」とおどけて観客を笑わせる。一呼吸おいて繰り出されたのは「歌うたいのバラッド」。斉藤は感情をぶつけるように声を振り絞り、オーディエンスは大きな歓声を送った。最後には「歩いて帰ろう」を届け、大合唱の歌声を会場に響き渡らせた。熱い盛り上がりとフロアの一体感を生み出した斉藤は「またね」と再会を約束し、颯爽とステージを後にした。

「お待ちかね! ロックバンドの登場だ!」と挨拶しステージに登場したのはDragon Ash。圧巻のパフォーマンスの連続にモッシュやクラウドサーフが発生した中盤、盛り上がるオーディエンスを観てKj(Vo,G)は「最高だ、ロックキッズ!」と叫び、ガッツポーズを見せた。「俺たちみたいな音楽やってるやつが1つのレコード会社とずっと契約して、CDを出せてるのって稀有なケースだと思う。俺らを取り巻くチームは最高に誇りだし、ハンパじゃないチームだと思ってる」とスタッフへ感謝の気持ちを伝える。直後の「Fantasista」では、観客もシンガロングやジャンプを繰り返した。ラストナンバーは「Lily」。それまでの攻撃的なナンバーから一転してメロディアスなサウンドでオーディエンスを魅了。“ロックバンド"としての貫禄のライブを終えた。

ラストを飾ったのは星野 源。ステージの真ん中にスタンバイすると弾き語りで「くせのうた」をゆったりと歌い始めた。続いて、穏やかな空気を一変するように、アップテンポな「地獄でなぜ悪い」を披露。MCでは全員で一斉にジャンプするよう観客にリクエスト。会場が大きく揺れると、星野は「1つになったね!」と快活に笑った。そして星野が「次の曲で最後です」と口にすると「えー!」という声が飛び交う。これを受けて彼は「アンコールがあります!」と笑うと、本編のラストナンバー「夢の外へ」を演奏。歌い終わると「アンコールしてね!」と言い残し、一旦ステージを去った。

鳴り止まぬアンコールに呼ばれて星野は、布施明ならぬ“ニセ明"に扮して登場し、名曲「君は薔薇より美しい」を披露。「この場に立てて本当にうれしいです。これからもビクターよろしくお願いします」と挨拶し、「Crazy Crazy」を熱唱。そしてバンドメンバーとともにカーテンコールを行い、「ビクターロック祭り」をフィナーレに導いた。

photo by Rui Hashimoto / Azusa Takada[SOUND SHOOTER]


【セットリスト】
■長山洋子
M-1 じょんから女節

■レキシ
M-1 年貢 for you
M-2 狩りから稲作へ
M-3 salt & stone
M-4 きらきら武士

■KEYTALK
M-1 トラベリング
M-2 パラレル
M-3 fiction escape
M-4 FLAVOR FLAVOR
M-5 エンドロール
M-6 MABOROSHI SUMMER
M-7 太陽系リフレイン
M-8 MONSTER DANCE

■スガ シカオ
M-1 progress
M-2 19才
M-3 コノユビトマレ
M-4 おれたちFUNK★FIRE
M-5 バナナの国の黄色い戦争
M-6 情熱と人生の間
M-7 愛について
M-8 モノラルセカイ

■ハナレグミ
M-1 360°
M-2 大安
M-3 光と影
M-4 明日天気になれ
M-5 あいのわ
M-6 きみはぼくのともだち

■キュウソネコカミ
M-1 ウィーワーインディーズバンド!!
M-2 良いDJ
M-3 ファントムヴァイブレーション
M-4 GALAXY
M-5 DQNなりたい、40代で死にたい
M-6 何も無い休日
M-7 ハッピーポンコツ(新曲)
M-8 ビビった

■木村カエラ
M-1 リルラ リルハ
M-2 TODAY IS A NEW DAY
M-3 one more
M-4 BEAT
M-5 TREE CLIMBERS
M-6 マスタッシュ
M-7 Magic Music
M-8 Butterfly

■斉藤和義
M-1 やさしくなりたい
M-2 ずっと好きだった
M-3 ワンダーランド
M-4 劇的な瞬間
M-5 Are you ready?
M-6 歌うたいのバラッド
M-7 歩いて帰ろう

■Dragon Ash
M-1 The Show Must Go On
M-2 Trigger
M-3 Run to the Sun
M-4 The Live
M-5 百合の咲く場所で
M-6 Fantasista
M-7 Lily

■星野 源
M-1 くせのうた
M-2 地獄でなぜ悪い
M-3 くだらないの中に
M-4 化物
M-5 ギャグ
M-6 桜の森
M-7 夢の外へ
En-1 君は薔薇より美しい
En-2 Crazy Crazy
3月14日(土)@『ビクターロック祭り~2015~』
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OKMusic編集部

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