ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
進級や進学の季節、春。一緒に笑っていられたら、それだけ最高!親友と一緒にカラオケで熱唱した曲をセレクトしました。定番から変化球まで。みんなで楽しい時間を過ごせる曲をどうぞ。

1.「手紙~拝啓 十五の君へ~」/アン
ジェラ・アキ

この季節に歌いたい音楽、それは卒業ソングです。
今までの自分、これからの自分を見つめて仲間たちと過ごした時間を辿るような曲が歌いたい時、こんな曲が歌えたらいいですよね。懐かしい音楽室のピアノの前で歌っているような気分にさせてくれる一曲です。
15歳の自分が、未来の自分に寄せて、歌う歌は誰しもが心の中で通過する、迷路のような時期を思い起こさせてくれます。未来の自分が幸せであることを願っていた過去の自分を思い起こしてまた前を向いて進めるかもしれません。
アンジェラアキのピアノにあわせて、青い空と桜の下で歌いたくなります。
(選曲・文/宮川桃子)

2.「じゃあね」/おニャン子クラブ

'85〜'87年にかけて放送されていた人気番組「夕やけニャンニャン」。学校から帰ってすぐテレビに向かうのが日課になっていた方もいらっしゃるのでは??おニャン子クラブはその「夕ニャン」から生まれたスーパーアイドルグループです。
メンバーの卒業、解散時に歌われていたこの曲は、学校の卒業イベントでもよく歌われるテッパン卒業ソングとなりました。明るい曲調に乗せたキュンとくる歌詞に、ついホロリときてしまいます。
おニャン子世代も、AKB世代も、みんなで歌って楽しめる名曲です♪
(選曲・文/高原千紘)

3.「マイ・ウェイ」/すみだ少年少女合
唱団

ビートルズの「イエスタデイ」に次いで、カバーされた回数の多い「マイ・ウェイ」は、言わずと知れたフランク・シナトラの十八番です。
英語で歌うのはもちろんのこと、日本語で歌うマイ・ウェイからは、人生を「とも」にするのは、決して楽しいことだけではなく、悲しいことや辛いこともあるということを教えられると思います。「とも」は、「共」とも書ければ、「友」とも書けるかもしれません。この文字を二文字繋げてみると「共友」。これは私の造語ではありますが、苦楽を「共有」してきた友人達、
恩師達、家族やお世話になった多くの人たちと、語り合い、歌い合わずにはいられない一曲ではないでしょうか。
今回は、この、みんなで歌わずにはいられない「マイ・ ウェイ」を、少年少女合唱団に、大人の声楽が加わり、ピアノと弦楽アンサンブルによる、みんなで語り合う(歌い合う)「マイ・ウェイ」の演奏をご紹介します。
この春、みなさんの進むそれぞれの「道」に、心からエールを贈ります♪
(選曲・文/堀川将史)

4.「Super Scooter Happy」/きゃりー
ぱみゅぱみゅ

きゃりーぱみゅぱみゅのシングルカットされていない隠れたガーリーポップの名曲は中田ヤスタカ氏のつくるユニット「Capsule」の楽曲をカヴァーした作品です。良曲発掘という意図なのか、きゃりーにぴったり。スクーターに乗ってデートに向かう女の子の心情が歌われた、思わず知らずハッピーになる1曲です。春は新生活の季節。暖かくなって新たな出会いにわくわくしたい時に聴きたいですね。
ただ、おっさんが2人でこんな曲を歌っているのを想像すると、ぞっとしないので、男性は女性の親友と歌う事をおすすめします。
(選曲・文/田中孝典)

5.「Aguas de Marco 」/Elis Regina
& Tom Jobim(Antonio Carlos Jobim)

ブラジルでは12月から3月が夏。暑い夏が終わるころに、雨が降る。それがこの曲のタイトル、「3月の水」の意味だろうと言われています。
そんな地球の裏側で日本と逆の四季の移ろいを感じる人々を想うのもまた風流ですね。
「棒 石ころ 道の終わり 切り株の残り 少しだけ独りぼっち ガラスの破片・・・」と歌われる歌詞は、断片的な単語の並びでありながら素晴らしいメロディと相まって、聴く人の想像力をかき立て、ほんのりとした安心感を与えてくれます。春という桃源郷に連れて行ってくれるような曲です。
「英語圏以外の国の人間が書いた英語の歌詞の中で歴史上最も優れた10曲に入る」とも言われた深い歌詞を噛みしめるのもこの曲の楽しみ方の一つでしょう。
このヴァージョンではブラジルの国民的歌手Elis Regina とデュエットで演奏されており、息の合った歌唱で、ラストではスキャット合戦が聴ける素晴らしい録音です。「この曲がカラオケに入っているかは疑問だし、流暢にポルトガル語で歌える親友はいないと思うけれども、今の時期あいつと練習してこんなデュエットができたら最高だろう。(というかミュージシャンになれるな)」なんて思ってしまう、そんな作品です。
(選曲・文/田中孝典)

6. 「女々しくて」/ゴールデンボンバ

リリースは2009年。とある清涼飲料水の(眠気覚ましの…)CMに「眠たくて 眠たくて…」と替え歌が起用されたのがきっかけで、原曲がフォーカスされました。また「エアーバンド」って何?!といった話題性も相まって、あれよあれよと言う間に一気に火が点き、今や3年連続紅白に出てしまうほど国民的(?)なバンドの代表曲となりました。
誰にでも人に言えない「女々しい」部分はあると思います…が、この歌をみんなで熱唱してると、女々しくたっていいじゃない!って思えるようになります。
まだ歌ったことのない方は、騙されたと思って、ぜひ振り付けも覚えて、無心に力一杯踊りながら熱唱してみてくださいね♪

著者:ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

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