住まいの雑学
暑さ、虫…夏の悩みを解消
磯部美緒/企画・エフェクト
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2015年5月12日 (火)

虫博士おしえて! ゴキブリの“不法侵入”を防ぐ方法

虫博士おしえて! ゴキブリの“不法侵入”を防ぐ方法(写真: iStock / thinkstock)
写真: iStock / thinkstock

暖かくなってきたこの時期、そろそろ奴らが跋扈(ばっこ)し始める。そう憎っくき、ゴキブリである。

ゴキブリに出会わないために適切な対策を知りたくて、殺虫剤のバルサン(ライオン株式会社)を開発した“虫博士”の亀崎宏樹さんに、ゴキブリについて詳しく伺った。

ゴキブリにとっても、お家の中は安心な環境?

まずそもそも、なぜ暖かい季節になると、ゴキブリが出てくるのだろうか?

「多くの生物が低温では冬眠や活動停止状態になるように、ゴキブリも冬より春~秋のほうが生理生態的活性が高くなります。桜の咲くころから徐々に活動を開始し、気温28度あたりが最も活動が活発になります」

そういえば、ゴキブリはどこから家に入ってくるのか。考えられる侵入経路とは?

「すべての隙間は侵入の可能性があると考えてよいと思います。サッシの隙間、排水管と壁の間の隙間、新聞受けの隙間なども要注意。家に運び込まれる荷物や、カバンや衣服にくっついて侵入する場合もありますよ」

なんとたった数ミリの隙間でもゴキブリは入ってくるそう! でも、いつも外にいるのに、なぜ家に入ってくるのだろう。

「ゴキブリは人類が生まれるはるか昔から地球に生息していたと言われています。つまり元々は外の虫でした。現在も多くのゴキブリは森林など外で生活しており、ごく一部の種類が家に侵入して生活することを選び、害虫と呼ばれるようになったのです。なぜ家を選んだかというと、エサが安定的にある、温湿度、環境の変化が外に比べて少ない、天敵が少ないなどが理由としてあげられると思います」

ゴキブリにとってもお家のなかは安全な環境、というわけだ……。

ゴキブリが住みつかない家にする3か条

では、ゴキブリが住みつかない家にするためには、どんなことを心がけたらよいのか。次の3つのポイントを教えていただいた。

1.エサとなるものを置かない

「ゴキブリは夜行性なので、夜間に食べ物を放置しないことが大切です。三角コーナーの生ゴミ、ペット用のフードや水も、夜間は片付けましょう」

2.侵入口となる隙間をつくらない

「排水管と壁の間の隙間は埋め、新聞受けには郵便物をためないようにしましょう。ゴキブリが通りやすい場所には対策スプレーをしておくのもおすすめです」

3.家の中に居場所をつくらないこと

「ゴキブリは暗くて狭くて暖かいところが大好きです。キッチンシンクの下、押入れ、物置などに長い間、放置されているダンボールなどがないかチェックしましょう。ダンボールはゴキブリの好きな場所のひとつです」

そういえば、巷では“ゴキブリは殺虫剤に対して耐性が強くなっている、進化している”と聞くが……

「発育期間の短いチャバネゴキブリは、薬剤抵抗性やエサに対する嗜好性を変化させていることが知られています。これもひとつの進化といえるかもしれませんね」

それに対応して、殺虫剤の成分も変わっている?

「早く効く殺虫成分と早くないけど確実に効く成分を組み合わせて、薬剤抵抗性ゴキブリに対処しています。また有効成分以外でも、その時代のお客様のニーズに合わせた商品設計を行っています」

最近では、ニーズに合わせて薬臭さを感じにくい商品設計もしているとのこと。これらの対策法と殺虫剤を上手に利用して、ゴキブリと縁遠い生活を送りたいものだ。

●取材協力
バルサン(ライオン株式会社)
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