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被災地で「思い出写真のデジタルデータ化」ボランティアが必要

 これから夏休みを迎えるにあたり、被災地にボランティアに行こうと考えている人も多いだろう。現在は地域コミュニティの維持や被災者のメンタルケアへのニーズが高まっているという。個々人が持つ趣味や特技が活かせるものもあるという。今回の震災ボランティアで注目を集めているのが思いで写真のデジタルデータ化だ。

 せめてもの思い出に、と亡くなった家族の写真を捜す遺族の姿には胸を打たれるものがある。瓦礫の中から泥で汚れた写真を捜し出し、丁寧に洗うボランティアの姿はこれまでもよく報道されてきたが、今は新たに写真のデジタルデータ化が求められているという。

 6月下旬、宮城県岩沼市にボランティアに出掛けたフリーライターの土肥志穂さんが話す。

「6月下旬から東北も梅雨に入り、拾われ、集められた写真は湿気のためにカビが酷くなっています。また、写真点数が万単位になり、その中から求める写真を捜し出すのも至難の業になっています。そこで急がれているのが写真のデジタルデータ化です」

 比較的状態が良好な写真はスキャナーでスキャンし、状態が良くない写真はデジカメで撮影し、それぞれパソコンにデータとして取り込む。こうした作業がすでにボランティアの手で行なわれているが、写真点数が多いため間に合わないのだという。

 ボランティアセンターごとに揃っている機材は異なる。興味のある人は、被災各地のセンターに問い合わせ、必要な機材を確認しよう。

※SAPIO 2011年8月3日号

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