住まいの雑学
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2014年2月16日 (日)

鼻毛も凍る寒さ!? 極寒の旭川に、東京でも使える寒さ対策を学ぶ

旭川といえば観測史上最低気温をマークした日本で最も寒い都市(写真: iStock / thinkstock)
写真: iStock / thinkstock

先日、東京は記録的な大雪に見舞われた。2月も中旬に差し掛かろうとしているが、まだまだ雪には警戒が必要なようだ。

そこで今回は、今年のように寒い日が続いた場合、生活面でどのような対策をすればいいのか。旭川市役所広報広聴課の野村さんに話を伺ってみた。

なにせ旭川といえば観測史上最低気温をマークした日本で最も寒い都市である。その気温は富士山山頂より低い-40℃を記録することさえあるという。年間平均140日以上が雪の日である旭川の人たちにとって、ちょっとした積雪で都市機能がマヒしたり、右往左往して買いだめに走る人がいたりする様子はちゃんちゃらおかしいはずだ。

「変な話、外にいて鼻で息をすると、鼻毛が凍って呼吸がしづらくなる日があるくらいです」

まず、どれぐらい寒いかをうかがっただけでこの言葉。東京では考えられない話だ。
そんな野村さんの話を織り交ぜつつ、寒い日に生活の上で注意したいことを5つまとめてみた。

1、水道は元栓から閉める
「頻繁に使っているなら大丈夫ですが、一晩で凍る場合もあるので水道を落としておきます」(野村さん)
夜中に少しだけ蛇口を開けておく対策では、旭川では通用しないらしい。水の元栓を「落とす」と表現するあたりに、こなれている感がある。ちなみに、トイレのタンクに不凍液を入れておくという対策もあるそうだ。

2、ガス給湯器の扱い注意
給湯器の凍結防止機能を停止させないため、コンセントを抜かないこと。また吸排気孔が雪でふさがれないよう注意しなければいけない。現在の住宅ならセントラルヒーティングをはじめとする機能のおかげで、ほとんど心配はないという。

3、窓を開けない
「どの家も二重窓が基本です。窓を開ける人はいないでしょうが、開けると大変です」(野村さん)
雪が吹き込んでくるだけではなく、エアキャップなどで機密性が確保されていない窓だった場合、結露からの凍結で窓が閉まらなくなるケースもあるらしい。

4、外に出るときは防寒をしっかりする
「当たり前かもしれませんが、長めのブーツが必須です」(野村さん)
80センチの積雪に見舞われた場合、それをかき分けながら歩くことになる。また雪よりも地面の凍結も頻度が高く危険らしい。足元の装備は、本気で考えたほうが良さそうだ。もちろん、帽子、マフラー、手袋、カイロといったグッズも忘れてはいけない。

5、車の雪はこまめに落とす
「冬の間は車を使わないという人もいますが、使うならマメに雪を払ったほうがいいでしょうね」(野村さん)
車は車庫に入れるのが基本中の基本。外に停車するなら、ドアが凍結しないよう雪を払うほうがいいとのこと。また「ママさんダンプ」という大型スコップで、玄関や車庫の前を雪かきするのは、旭川では日課だとのこと。

以上、雪国ならではの話を5つ伺ったが、旭川は寒いばかりの土地ではない。最低気温を記録した日に発売されたご当地グルメ「あったか旭川まん」は、ジンギスカン味やビーフシチューまんなど地元素材を使ったオリジナリティーの高いレシピで人気を博している。旭山動物園やギネスに登録された冬まつりの大雪像なども知名度が高い。旭川は活気にあふれたいい街なのだ。

寒さが苦手な人こそ、本場の寒さ対策を学びに観光に行ってみるのはいかがだろう。

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