大阪市議会元議長、長男の会社に政活費全額564万円支出

 自民党の新田孝大阪市議(71)が平成26年度に受け取った政務活動費の全額の564万円を、長男(36)が代表取締役を務める大阪市平野区の2つの会社に人件費や事務所費として支払っていたことが30日、分かった。新田氏は「人件費や家賃として適正に支払っており、問題はない」と説明している。

 新田氏や長男によると、2つの会社のうち、事務代行業の会社に3人分の委託費として毎月25万円、1年で計300万円を支出。新田氏の事務所が入っている建物を所有する別の会社には、光熱費や通信費を含む賃貸料を毎月22万円、計264万円を支出していた。

 新田氏は、事務代行業の会社の取締役だった。市議会事務局は「会社と市議の財産が混同する計上なら疑義が生じる」と指摘している。新田氏は現在7期目で、平成16~17年には市議会議長を務めている。

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