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親権トラブル表面化、その背景とは?

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面会交流の調整を求める調停が10年で3倍に増加

親権トラブル表面化、その背景とは?

子どもの親権を誰が取るかは、離婚の際の主要な対立点のひとつです。離婚をした元夫婦でも、子どもの「父親」と「母親」として関係が続く場合があります。ここに、子どもが親権を持たない親と交流する、いわゆる「面会交流」や、親権を持つ親へ支払う「養育費」の問題が生まれてきます。面会交流の調整を求める調停が10年で3倍に増えたというニュースがありますが、果たして、どのような背景があるのでしょうか?

親権者を変更するには、よほどの事情がなければ認められない

親権をどちらが取るかという問題は、協議離婚であれば双方の合意によって決められます。離婚届には誰が親権を取るのかという記載欄があるので、親権者を決めずに離婚届を提出することはできません。中には「早く離婚したいから、とりあえず相手の言うことを聞いて離婚して、後で親権者の変更を求めよう」という人もいますが、一度決めた親権者を変更するには、よほどの事情がなければ認められませんので、この時に十分な話し合いが必要です。

調停においては、「子どものために親権者を誰にすべきか」という点については、児童心理などの専門家である調査官の意見を聞きながら調停が進められます。一般的には子どもが小さいうちは、特に母親が優勢です。これはやはり、子どもの初期の成長過程の上で母親の役割が大きいことや、実際にそれまで母親が子どもの面倒を見ていたというケースが多いことによると思われます。

しかし、子どもが一定の年齢になり、自分の意思をそれなりに形成、伝達をできるようになれば、子ども自身の意見が反映されて親権者を決めるという方向になっていきます。調停中に子どもの連れ去りをしたりするケースもまれにありますが、これは「虐待からの回避」などの例外を除けば、子どもを両親の板挟みにする自己中心的な行為です。ただでさえ、両親が離婚して子どもは傷ついています。きちんと話し合いをしてから、安定した状態で子どもの引渡しなどを行いたいものです。

養育費を取りやすくなったことで面会交流のトラブルが表面化

私自身の個人的な考えかもしれませんが、面会交流をめぐるトラブルは「ただ表面化しただけ」という印象です。

養育費と面会交流は、両輪の関係とよく言われます。最近は養育費の支払いを執行する方法が改善され、より養育費を「取りやすく」なったことから、「養育費を支払う。なら、子どもにも会わせてほしい」という親も当然増えてきます。ある意味では、今まではトラブルはあっても、双方が泣き寝入りだったということなのでしょう。

面会交流は親だけのものではありません。難しいことではあると思いますが、子どものためにも「父親」と「母親」として、最低限の信頼関係をもう一度構築することが何よりも大切です。

身近な相談相手として、問題を解決できる女性弁護士

白木麗弥さん(ハミングバード法律事務所)

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