ヤイトハタ、拠点産地に伊平屋認定


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 県農林水産部は29日、ヤイトハタ(アーラミーバイ)の拠点産地として伊平屋村を認定した。同村の2015年の養殖ヤイトハタ生産量は、約12トンで県内生産量(養殖)の約13%を占めている。魚類の拠点産地認定は初めて。同日、県庁で認定証交付式が開かれ、島田勉県農林水産部部長から伊礼幸雄伊平屋村長に認定証が手渡された。伊礼村長は「生産体制を整備することで、伊平屋村漁協組合の活性化にもつながる」と話した。

 伊平屋村は、07年からヤイトハタの陸上養殖を開始。50トンサイズの水槽が24基と県内最大のヤイトハタ陸上養殖施設がある。ヤイトハタの陸上養殖は、設備費や運営費などの課題から県内でもまだ数少ない。伊平屋村漁協の諸見富男組合長は「陸上養殖のため、台風の影響を受けず安定生産が可能。観光客の増加も手伝い、供給が追い付かない状況」と説明する。
 同村は、ヤイトハタを使った生ハムやチップスなどの加工品開発にも力を入れている。伊礼村長は「村と漁協組合で連携し、年間生産量20トンを目指したい。ヤイトハタのブランド化確立にも努めていきたい」と展望を述べた。

ヤイトハタの拠点産地認定証を島田勉県農林水産部長(前列右から4人目)から受け取った伊礼幸雄伊平屋村長(同3人目)ら=29日、県庁