国際情報

中国の流行語「番外編」5位に「小保方晴子」の名前が入った

 中国にとっても今年は「激動の年」だった。中国の情勢に詳しい拓殖大学教授の富坂聰氏が振り返る。

 * * *
 12月も下旬となり中国でも2014年を振り返る行事が相次いでいる。そんななか今年一年を代表する流行語ベスト・テンが発表されて話題となった。興味深かったのは、国が定めたベスト・テンと民間(ネットなどが中心となって調べたもの)のベスト・テンでは、その内容が大きく異なったことだ。

 いずれも「人民ネット(民間の方は『人民日報海外版にも掲載』)」が掲載している。

 まず国の方を並べて見ると、1位から順に、「依法治国」(法によって国を治める)、「失連」(行方不明となったマレーシア航空機の問題で使われた消息不明の言葉)、「北京APEC」、「埃博拉」(エボラ出血熱)、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト構想と21世紀海のシルクロード構想の2つを指す言葉)、「巴西世界杯」(サッカーブラジルワールドカップ)、「濾港通」(上海と香港の株式市場相互乗り入れ制度)、「占中」(香港の「セントラルを占拠せよ」運動)、「国家公祭日」(南京大虐殺犠牲者国家追悼日)、「嫦娥五号」(中国の月探査機)となった。

 国という目線は強く感じられるが、まあ「なるほど」と納得できる内容だろう。

 では民間の方はどうなったのか。こちらも1位から並べて見よう。

 1位「頂層設計(トップダウンの意味で習近平の強いリーダーシップを表現した言葉とされる)」、「新常態」(ポスト高度経済成長の少し落ち着いた状態を指す)、「打虎拍蝿(反腐敗キャンペーンのスローガンで「トラもハエも叩く」)」、「断崖式」(断崖のように突如として変化すること。最近では役人の降格人事などでよく使われる)、「你懂的(2014年3月の全国政治協商会議のスポークスマンが、取り調べ中の周永康について質問され「あなたも知っているでしょう?」と答えて失笑をかった事件から流行語に)」、「断舎离」(ダンシャリ)、「失連」、「神器」(使えるグッズを指して使われる言葉。流行のきっかけは自分を写メするときに使う日本製の器具に対するネット上での評価から)、「高大上」(女性が結婚相手を選ぶ条件。日本の「3高」と同じ)、「萌萌噠」(いわゆる日本のオタク文化が生んだ「萌え」である)

 民間のベスト・テンになるとかなり日本の影響が見られるのは面白い。

 このほか番外編として科学用語のベスト・テンというのも見つかるが、APECの期間中だけ見られた青空を指して使われた「APECブルー」などの言葉が入ったが、第5位に日本人の「小保方晴子」という個人名が入っていた。中国でも大ニュースだったのだ。

関連記事

トピックス

二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン