今年も大盛況だった東京マラソン(2月24日)。最年長ランナーとして参加した狭山市在住の今坂隆二さんは、なんと82歳。5時間31分の好記録で余裕の完走を果たした。
今坂さんの走歴はすさまじい。60歳の時に100キロマラソンを12時間超で完走し、3度の挑戦で250キロマラソンも47時間半かけて制覇。さらに東海道五十三次の約500キロを1週間かけて走破したという、「健脚」では表現しきれないスーパーおじいちゃんなのだ。
「自宅裏の崖の上に先祖代々の畑がありまして、若い頃からその急峻な坂道を毎日登って畑仕事をしてきました。今は月間150キロ以上を目指して走っています。医師からも『悪いところは何もない』と太鼓判を押されているんですよ」(今坂さん)
今坂さんは今回が初の東京マラソンだった。
「私は戦後間もない頃の東京の悲惨な焼け野原が脳裏に焼き付いているんです。あれから68年が過ぎ、立派に復興した東京の街並みを走ることができて涙が出るほど感動しました」
ちなみに今坂さんは、第1回大会から毎年応募してきたがすべて落選。今年ようやく当選して初出場の権利を得た。
※週刊ポスト2013年3月15日号