エスニック料理の流行と共にその名を世に知らしめたパクチー。最近ではパクチー専門店もできるほど、パクチーに心を奪われる人が続出中だ。なんでも、パクチーが大好きな人のことを「パクラー」と呼ぶのだとか。かく言う私も、タイ料理店ではいつもパクチーを大盛りで注文するパクラーである。
そんなパクラーに朗報。なんと、パクチーのドレッシングが発売されたというのだ。
それがこちら。
ユウキ食品から発売されており、価格は230円(税抜き)。
「パクチーの爽やかな香り」
小皿に出してみると、オイルの中に刻まれたパクチーが浮遊しているのが分かる
通常、パクチーは生春巻きやフォーへのトッピングが一般的だが、ドレッシングというのなら、意外なものにかけてみてもいけそうである。そこで、どんな料理と一番合うのかを試してみた。
サラダ
まずは一番ドレッシングらしい食べ方であるレタスのサラダから。
期待は裏切らないでくれるであろう……と少々緊張しつつ、いただきます。
おいしい!
少々オイリーで唇がヌルヌルになるのが気になるが、しっかりとしたパクチーの味が口の中に広がる。これをかけるだけでエスニック料理に大変身だ。
マグロのカルパッチョ
続いて、マグロのカルパッチョ。
こ、これは……!
まろやかさと爽やかさのびっくり箱や〜〜〜!!!!
カルパッチョはイタリアンな味付けしか合わないと思いきや、パクチーも合うことが判明した。
店を出せるくらいおいしいぞ、なんて思っていると、飼い猫の小雪さんがマグロの匂いにつられてやって来て、クンクン。
しかし、独特なパクチーの香りが苦手だったようで、ぷいと顔をそむけて去って行った。どうやら、小雪さんはお気に召さなかったよう。
クリームチーズとクラッカー
サラダ、カルパッチョと居酒屋メニューが続いたところで、またもや居酒屋メニュー。
クリームチーズとクラッカー。クリームチーズを乗せたクラッカーの上にパクチードレッシングを垂らしてみた。
濃厚なチーズのしつこさが消え、さっぱり!
エスニック料理にはビールを合わせるのが一番好きだが、この味はワインが欲しくなる。
生ハム
ワインが欲しくなったところで、ワインにはおなじみのつまみ、生ハムにかけてみよう。いかがなものだろうか。
塩気とパクチーの青臭さが絶妙にマッチ!
パクチーの主張と生ハムの主張、どちらも強いので口の中でケンカするのではないだろうかと懸念していたのに、味のバランスが取れている。チーズを乗せてもおいしそう。
牛肉の汁なしフォー風パスタ
そろそろシメをいただこう。私が初めてパクチーを食べたのは、フォーのトッピングだったように思う。というわけで、ここはぜひフォーを食べたいが、あいにく米麺もエスニックの調味料もない。ということで、パスタを代用し、牛肉の汁なしフォー風パスタを作ってみた。茹でたパスタに茹でた牛肉とパクチードレッシングを和えるだけ。
そしてできあがったものは……食感はパスタだけど、「フォー風」にはなった。
〆に最適!
パクチードレッシングのフルコース、満足満足……と、ここで終了かと思ったら、大事なアイツを忘れてやしないかい……? ほら、アイツだよ、アイツ……
そう、パクチーオンパクチードレッシング!
パクチーに追いパクチーをおみまいしてやる!
パクチーにパクチー味。リアルパクチーはわりと繊維が多い。パクチー味が濃くなり、オイルのまったり感が出ている。これは、コンソメパンチダブルならぬ、パクチーパンチダブルだ。
今回の実験をまとめると、パクチードレッシングは何にかけても大抵おいしい。パクラーよ、スーパーのドレッシング売り場へ今すぐGO!
書いた人:姫野ケイ
ライター。コラムニスト。作家。宮崎県宮崎市出身。1987年9月7日生まれ。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトしつつ、ヴィジュアル系バンドの追っかけに明け暮れる。現在は、恋愛や性、カルチャーなどをテーマにwebや雑誌で執筆中。ビールと猫が好き。