全国で最も早く紅葉が始まる北海道では、「北海道の屋根」とも呼ばれる大雪山系にある黒岳の9月中旬の紅葉に始まり、山々から市街地へと徐々に全道各地に降りてきます。
今回ご紹介するのは、紅葉の中を空中ドライブするかのような「三国峠」、モクモクと湯煙が立ち上がる光景と紅葉の対比が楽しめる「地獄谷」、柱状節理の渓谷美が色づく「大雪山国立公園」など、北海道ならではの紅葉名所へご案内します。
また、滝めぐりが人気の「恵庭渓谷」の紅葉、混み合う夏とはガラリと雰囲気が変わる「美瑛の丘」など紅葉時期に訪れると一味違った絶景を発見できますよ。
1.三国峠
北海道一標高が高い峠を行く、まるで紅葉の空中散歩
上士幌町から層雲峡温泉方面へと抜ける峠。標高1139mに位置し、樹海と松見大橋が織りなす絶景を眺めながら進むと、まるで空中を運転しているかのような気分に。
紅葉時期になるとシラカバやイタヤカエデなどが色づき、北海道民も一度は見てみたいと憧れるビュースポット。展望台にある「三国峠茶屋」では自家焙煎のハンドドリップコーヒーを提供しているので、ドライブ途中に立ち寄ってみて。
<例年の紅葉の見頃>9月中旬~10月上旬
2.地獄谷
地獄めぐりに彩りを添える、登別の紅葉
温泉天国・北海道の中でも、多種類の泉質を持つことで知られる登別温泉にあり、温泉街から歩いて行ける観光スポット。硫黄の香りの中、モクモクと湧き立つ湯煙の中を進むと、まさに地獄めぐりの気分を味わえる。
紅葉時期は赤の彩りが加わり、登別温泉でしか見られない風景が楽しめる。1周20分ほどの遊歩道をが設けられているので、気軽に立ち寄ってみて。
<例年の紅葉の見頃>10月上旬~10月下旬(変動する場合あり)
3.大雪山国立公園
柱状節理の巨大な岩壁と木々の鮮やかさの渓谷美
日本で最も早く紅葉が楽しめる大雪山国立公園では、標高1984mの黒岳から層雲峡まで、ナナカマドやカエデなどの色づきが約1ヶ月かけて下りてくる。その中でも渓谷美が美しいとされる大函は、層雲峡温泉より北見方面へ約6Km、新大函トンネルを過ぎるとすぐ左手に位置する。
柱状節理のダイナミックな岩壁は層雲峡を象徴する景観だが、紅葉時期は赤や黄色の木々との対比を楽しめる。
<例年の紅葉の見頃>9月中旬~10月中旬
4.恵庭渓谷
滝と紅葉のコントラストが美しい!歩いて楽しむ滝めぐり
恵庭市街から道道117号線 (道道恵庭岳公園線)を支笏湖方面に進むこと約20分、漁川の支流であるラルマナイ川沿いに、ダイナミックな三つの滝「白扇の滝」「三段の滝」「ラルマナイの滝」」が点在。駐車場もあるけれど、歩いても往復30分ほどなのでのんびり紅葉狩りしながら散策してみては?
札幌や新千歳空港からのアクセスも良く、人気の紅葉スポットなので早い時間を狙って行くのがおすすめ。
<例年の紅葉の見頃>10月中旬
5.美瑛の丘(美瑛)
小麦色に染まる丘とカラマツが冬を待つ
花と美しい丘のある風景が人気の美瑛では、実は紅葉時期もおすすめ。美瑛の紅葉は約1か月かけて、十勝岳などの山紅葉に始まり、丘にあるカラマツや街路樹が黄色く色づいてくる。
夏は花や農作物がみずみずしく、パッチワークのような鮮やかな風景を楽しませてくれる一方、秋は収穫を終えた畑に小麦色のカラマツが冬の訪れを感じさせてくれる。四季彩の丘、マイルドセブンの丘、三愛の丘など一度は行ったことがある観光スポットも、また秋に訪れて、紅葉の丘めぐりを楽しんでみたい。
<例年の紅葉の見頃>丘の木々 10月中旬~
※この記事は2015年9月時点での情報です
千原 明日香
北海道の出版社で7年の勤務を経て、東京に拠点を移し、ママ&ダンサーとして奮闘中。今でもやっぱり北海道が大好きな編集・ライター。