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ビジネスシーンで「方言」はアリ?

カテゴリ:
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「方言」がもたらすメリットとデメリット

ビジネスシーンで「方言」はアリ?

就職や進学、異動などで新たな場所・環境で新生活を始める人も多いと思います。特に、自分が生まれ育った土地とは違う場所でのスタートの場合、ビジネスシーンのコミュニケーションにおいて、どの程度「方言」を取り入れて良いものなのでしょうか?

まずは、方言を使うことのメリットについて。それは、同じ地域出身の上司や顧客に対しては、「同郷だね!」と話が盛り上がるに違いありません。方言や出身地などの共通点があると、人は相手に親近感を覚えます。初めのうちは知り合いが少ない中で、距離を近づけて付き合える人ができたら心強いものです。また、方言という特徴で自分の印象を強く残すことができ、すぐに周囲に覚えてもらうことも可能です。その地方独特の言葉というのは、「じぇじぇじぇ」のような流行語になる可能性もありますから話題に事欠きません。

ところが、反面、デメリットもあります。先ほどのメリットの裏返しで、違う地域出身者との距離を遠ざけてしまうことになるかもしれません。周囲の人が、その方言を理解していないと、場合によっては疎外感を感じてしまうこともあるでしょう。また、言葉を理解してもらえず、正しい意思の疎通が図れない可能性もあります。

標準語と方言の使い分けでコミュニケーションの達人に

以前、中国人3名と会食をする機会がありました。浙江省出身、上海出身、北京出身と、それぞれ違う出身地だと、同じ中国人でも地方で言葉が異なるそうです。そこで、彼らが話していた言葉は、標準語と言われる「北京語」でした。その場にいる全員が気持ち良く会話するために標準語を利用するというのは、世界共通なのでしょう。

言葉はコミュニケーションツールです。コミュニケーションは「キャッチボール」とも言われます。キャッチボールは相手が受け取れるボールを投げないと続きません。例えば、速い球が得意でも、相手がゆっくりとした球しか受け取れないのなら、相手が受け取れるような速度の球を投げる必要があります。方言は、いわば「自分の得意な球」。相手がその球を受け取れるかどうかを考えて使用しなければなりません。自分の事情だけではなく、相手の状況を考えてこそ、コミュニケーションの達人といえるでしょう。

公の場では標準語で誰にでも通じるコミュニケーションを図り、私的な場では方言も交えて同郷の人と心を通わせる。「身だしなみ」と同様に、このような上手な使い分けができる人が素敵ですね。

社員全員を笑顔にする接遇マナーのファシリテーター

徳永美佳さん(FINEST株式会社(ファイネスト))

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