と、いうことでやってきました任天堂!
まずはどんなゲームなのか、実際に体験してみました。
一通り部屋づくりを終えてみての感想はただひとつ。「た……楽しすぎる……!!!!!!」
家具だけでもベッド・ソファ・棚など細かく分けられていて、壁も壁紙・壁面家具・絵画・窓、床は床材とラグ、天井は照明や天井から吊るすオブジェまで自由にコーディネート可能です。いままでのどうぶつの森よりもできることがぐんと広がっていますし、それぞれの種類が豊富なので、テーマが決まっていても人によってかなり違った部屋ができそうです。
と、いうことで、開発担当の京極あやさんと、同じテーマで同時に部屋づくりをしてみました!
取材時間に限りがあるので制限時間を15分と決めましたが終わらず、5分延長。家でプレイしたら軽く1時間は過ぎてしまいます。そして完成した部屋がこちら!どちらも2部屋の構成です。
ただのファンとして楽しんでしまいましたが、筆者は(一応)住宅サイトの編集者です。住宅に携わるものとして気になることを、一緒に部屋づくりを楽しんだプロデューサーの京極さん・野上恒さんに伺いました。
―――まず、『どうぶつの森』では虫捕りや釣り、着せ替えなど、楽しめる要素がたくさんありましたが、どうしてそのなかで”家づくり”をピックアップしたのでしょうか?
「家はどうぶつの森でも生活のベースになるところなので、一番魅力的な要素のひとつだと思っています。
一方で、どうぶつの森のなかでの家づくりは、数多い要素のひとつに過ぎない面もあります。今作では家づくりに特化することで、より奥深い体験をして、家づくりの魅力をより感じてほしいです。逆にこれまで家づくりにはこだわりがなかった方にも、今作をきっかけにその魅力に気づいていただけたらと思っています」(京極さん)
「前作『とびだせ どうぶつの森』に登場するキャラクターにも家がありますが、内装を開発スタッフがひとつひとつコーディネートしていたんです。その作業をみんなすごく楽しんでいたので、これはゲームとして皆さんに同じ楽しさを感じてもらえるのではと思ったのもキッカケのひとつです」(野上さん)
―――天井や窓がコーディネートできたり、家具のデザインがすごく今の時代に合っていて素敵だと思いました。現実での部屋づくりとほとんど変わらないことがゲーム内でできることに驚きましたが、デザインなどはどうやって決めたのでしょうか?
「部屋の中でいじれる場所やアイテムの種類など、どうぶつの森で“こういうことができたらいいのに”という夢を実現していったイメージです。夢は膨らむけど、実際にいろんなことを遊びやすい形にまとめるのに苦労しましたが(笑)。
家具のデザインについては、スタッフ全体でアイデアを出し合うことで、個人の好みに偏ったりせず幅広いバリエーションが揃えられるように、チーム全体で協力していました」(京極さん)
「アメリカや欧州に任天堂の子会社があるので、そちらにも協力してもらって、海外の意見も聞いたりしました」(野上さん)
―――お客さんの話のなかで「この辺りは計画中のニュータウン開発がなかなか進んでいない…」「建築条件付きの土地を買って…」など、かなりリアルな用語が出てきましたが、なにか意図があったのでしょうか?
「お子さんが遊ぶことも考えて、専門用語が出てくると●●屋さんになりきれた気分がして楽しいですよね。そんな”ごっこ遊び”も楽しめる要素として入れてみたりしました」(野上さん)
「専門用語を使うともちろん難しくなるけど、ぼやかすと逆に分かりにくくなったりするので、そこのバランスは気を付けていました。遊びの面でも予算など条件を入れるべきか悩みましたが、制約がありすぎると好きなように家づくりを楽しめなくなるので、そこはあまりリアルではないですが自由を選んだりもしています。開発中に自分の家を建てていたので、そういった影響もあったかもしれません(笑)」(京極さん)
―――最後にメッセージをお願いします!
「どうぶつの森シリーズではありますが、シリーズの世界観やキャラクターを知らなくても楽しめるゲームになっています。家づくりに興味のある人はぜひ遊んでみてください。また、SNSなども活用して知らない人同士でも家を見せ合って盛り上がっていただけたらうれしいです」(京極さん)
「amiiboカード(※)でもぜひ遊んでほしいですね。どうぶつの森での出会いは一期一会なので、お気に入りのどうぶつを見つけてぜひ一緒に楽しんでほしいです。カードは友達とも交換して遊んでみてください」(野上さん)
※どうぶつの森のキャラクターたちが描かれたカード。そのカードのどうぶつを呼び出して家づくりができる(別売り)
現実の家づくりでは、予算や広さをはじめ制限があり、なかなか理想通りにするのが難しくて、嫌になったり、挫折したり、妥協することもあります。でも、このゲームを体験してみて感じたのは「部屋づくりってこんなに楽しいんだ!」ということ。ゲームなので当たり前ですが現実でできないことを思いっきりできるので楽しいんです(笑)。制約がない分自由にチャレンジできて「私ってこういう雰囲気の部屋も好きなんだな~」と、新たな自分に気付いたりも。
夢のあるものからリアルな家具まで登場するので、これから部屋づくりをしようとしている人にもぜひプレイしてほしいと思いました。プレイまでせずとも、SNSで友達やほかの人のつくった部屋を見るだけでも、きっと部屋のイメージが膨らみますよ!