一水会「沖縄の声聞くべき」 代執行訴訟、知事陳述を機関紙に全文掲載


この記事を書いた人 謝花 稔
代執行訴訟の陳述書全文を掲載した紙面を紹介する一水会の木村三浩代表=7日午後、東京都内

 民族派団体「一水会」は1日発行の月刊機関紙「レコンキスタ」1月号に、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設計画をめぐる代執行訴訟で翁長雄志知事が裁判所に提出した陳述書の全文を掲載した。「愛国社会活動家」を自認する同会の木村三浩代表は「本土のマスコミは正確な情報をなかなか伝えず情報差別と感じる。沖縄の声を聞くべきだ」と掲載した理由を語った。

 レコンキスタは1975年8月に創刊。8~12ページのブランケット判で毎月1回約3千部発行。陳述書全文は「沖縄の声に耳を傾けるべき」との見出しで、見開き2ページを使って掲載した。1面トップには田母神俊雄元航空幕僚長の講演を載せている。
 木村代表は、県と国が法廷で争う中で、陳述書が在沖米軍基地の歴史的な形成過程や基地経済への誤解を解く内容となっているとして「裁判で一番重要な要素で、多くの国民に知らせるべきだ」と掲載理由を説明した。
 陳述書掲載は読者からの反応も良く「沖縄は基地経済に依存していると思っていた」「沖縄をもっと勉強したい」などの意見があったという。
(仲村良太)