こどもの創造力を無限に広げる「なまえのないえのぐ」が話題に!

例えば、あなたがイメージする水色。水道の蛇口をひねっても、川の流れを見たって、決して同じ色はそこにありませんよね。色には、確かにそれぞれ名前がある。けれども、この色の名前と、実際のモノの見え方には、大きな隔たりがあります。
では、絵の具から色の名前をなくしてみたら…こんなにも自由な発想になりました!

選ぶのではなく
色をつくり出す楽しみ
SEE24948

真っ白い画用紙の上に、自分の好きないろをくつりだす。色の名前に囚われることなく見たまま、感じたままの色を、自分で自在につくっていく。このコンセプトのもとに製作されたのが、この水彩絵の具「なまえのないえのぐ」です。

制作を手がけたのは、デザインユニット「いま、もてき」の二人(茂木 彩海さんと今井 祐介さん)。色の三原色でもあるシアン・マゼンダ・イエローを混ぜ合わせることで、「無限に広がる色の世界を子供たちに体験してほしい」と、今井さん。
いっぽう、ただの絵の具ではなく「子供たちが自分で考え、発見していくことを促すツール」になってほしいと、思いを込める茂木さん。コンセプチュアルで秀逸なデザインは、もちろん大人だって楽しめます。

三原色の組み合わせで
“自分だけのいろ”を表現

SEE24262

この絵の具には、当然ながら色の名前がありません。“なまえのないえのぐ”ですから。代わりに、三原色のドットで表現しています。「◯+◯」は絵の具の配分。◯のサイズを変えることで色の濃さを表しています。
例えば、左の「赤+黄+青』はお分かりですか?この三色が混ざると、黒になりますよね。真ん中は黄緑、右はオレンジでしょうか。もちろん、絵の具を水で薄めたり、他の色を混ぜ合わせることで、色は無限にできあがる。つまり、「〜のような色」というほか、そもそも色の呼び名なんて、どれも曖昧なものなのかもしれません。
「視覚的にこの絵の具のコンセプトを伝えるための最善のデザインがこの手法だった」と、アート・ディレクションを手がけた今井さんは説明します。

SED24197

ちなみにこの「なまえのないえのぐ」は、2012年のKOKUYO DESIGN AWARDを受賞。今年10月中旬にコクヨ株式会社から、3,000個の数量限定で発売されるそうです。

Licensed material used with permission by コクヨ株式会社

TABI LABO この世界は、もっと広いはずだ。