香港向け輸送貨物の混載対応 オゥ・ティ・ケイと琉海


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 商船三井ロジスティックスの沖縄地区代理店のオゥ・ティ・ケイ(糸満均社長)と琉球海運(山城博美社長)は26日、香港向け海上輸送貨物の混載サービスを2月から開始すると発表した。2014年末の商船三井と琉球海運の提携で、那覇から香港へは到達時間が最短4日間に短縮されている。一つのコンテナを複数の荷主で利用する混載の手法を新たに導入し、少量貨物でも香港に海上輸送できるようにすることで、沖縄発の輸出ビジネス創出を支援する。

 スケジュールは、琉球海運の台湾航路が毎週金曜の午後7時に那覇港を出港し、宮古、石垣を経由して日曜早朝に台湾の高雄港に入港。高雄港で商船三井の香港行き外航航路に接続し、火曜日に香港に入港する。
 県内では近年、香港を市場とした県産品輸出や企業進出の機運が高まるが、海上輸送による商品輸送には20フィートコンテナを使う必要がある。新サービスはオゥ・ティ・ケイがコンテナを借りて複数の荷主に利用を呼び掛けることで、1社のみでのコンテナ借り上げという荷主負担のハードルを下げる。
 那覇出港4日後に香港に到着する最速性に加え、週1回定期出港するウイークリー路線としての安定性が強み。両社は「輸出の翌週末には店頭に商品が並ぶ。香港で在庫を抱える必要がないサプライチェーンを実現できる」として、商品輸出をはじめ、沖縄を訪れた香港観光客の荷物の自宅配送、香港での展示会・商談会へのサンプル品輸送といった活用を提起した。
 また、一般荷主だけでなくフォワーダー(物流業者)にもコンテナスペースを開放する考えで、「沖縄のフォワーダー業者と共に商流と物流をマッチングさせ、輸出ビジネスを発展させる」としている。
 那覇から香港への冷凍貨物については、琉球物流(那覇市)が日本通運との提携で昨年末から混載サービスは始めている。