©羽海野チカ / 集英社
突然ですが、「マンガ」のあるシーン・ある言葉に、ハッと気づきを与えられたこと、勇気づけられたこと、ありますか?
普通に仕事をしているだけでは、なかなか気づくことのできなかった考え方など「マンガから学べた!」ってこと、あると思います。そんな仕事に人生にジンジン効いてくるマンガの1フレーズを、紹介する「大事なことは全部マンガが教えてくれた」シリーズ。
今回は、美大に通う男女の青春を描いたマンガ『ハチミツとクローバー』(©羽海野チカ/ 集英社)より、答えのない問いにぶつかったときに思い出したい言葉をご紹介します。
答えのない問いにぶつかったときにとるべき行動は?
日々仕事をしていると、「答えのない問い」にぶつかることがあります。
明確に正解・不正解が存在する問いであれば、正解を探す作業をすればいいのですが、答えのない、あるいは正しい答えがひとつとは限らない問いにぶつかった時、人はどうすればいいのでしょうか。
そんな、答えのない問いにぶつかったときに思い出したい1フレーズがこちら!
答えなんざどーでもいい。ハナからそんなものはねーんだ。
「自分で本当に気のすむまでやってみたか」どーかしかないんだよ。
©羽海野チカ / 集英社
美大に通う主人公の竹本は、就職活動に勤しむものの、氷河期ということもあり、なかなか内定がもらえずにいました。そんな中、先生の知り合いから、うちで働かないかと誘われたものの、まさかのその会社が倒産の危機に遭い、その内定さえ取り消されてしまうことに。
放心状態となった竹本は、気づいたら自転車で走りだしていました。大学生活や就職活動の苦しみの中で、見失ってしまった自分を探すために。
ろくに準備もせず、ママチャリで「自分探し」の旅に出た竹本は、東京を出発し、ついには宮城県の松島にまで辿り着きます。しかしママチャリも限界を迎えてついにチェーンが切れてしまい、さらにはろくに食べることもできてなかった竹本自身も倒れ込んでしまいます。そんな竹本を救ったのは、瑞巌寺の修復に来ていた修復師の一団でした。
新しい自転車を買うお金をためるためにも、その修復師の一団で働かせてもらうことにした竹本は、その居心地のよさに、いつの間にか旅の目的を忘れかけてしまっていました。
そんな竹本を見かねた棟梁は、竹本に翌日ここを発つように伝えます。
どこまで走れるかって言ってたな。まだ答えは出ていないだろう。
そんなのっぺらぼうみたいなカオでニコニコしてる位なら、
いつまでもこんなとこにいねーで、気がすむまでとことん走ってこい。
迷うなら迷う。走るなら走る。
答えなんざどーでもいい、ハナからそんなものはねーんだ。
『自分で本当に気のすむまでやってみたか』どーかしかないんだよ
©羽海野チカ / 集英社
選んだ答えを正解にする覚悟を決める
自分に何が向いているのか、自分は本当は何がしたいのか。
そんな「自分探し」は答えのない問いの代表例ともいえるかもしれません。どれだけ考えたとしても、たとえ自転車で北海道までいったとしても、「これが正解」というものに辿り着くことはないのです。
悩みに悩んで、でも実は自分でも「答えがない」ことを分かっていて。そんな問いに対する答えは結局自分で決めるしかないのです。これが正解だ、という答えを、自分なりに見つけ出し、それを正解にするように努力を重ねるしかないのです。
選んだ答えを正解にするための努力を続けるには、相応の覚悟が必要です。その覚悟を決めるために、自分を納得させるために、「自分で本当に気のすむまでやってみる」ことが大切なのです。
監修:リクナビネクストジャーナル編集部