県内刑法犯認知 15年最少9463件 10年で半分以下に


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 2015年の県内の刑法犯認知件数(暫定値)が9463件と、1972年の日本復帰以来最少となったことが8日、県警のまとめで分かった。9879件で過去最少だった14年からさらに416件減少し、2年連続で最少を記録。認知件数は2005年の1万9263件から10年間で半分以下になった。

 15年の摘発件数は4205件(前年4356件)、摘発人員は3296人(同3408人)だった。
 県警によると、15年の認知件数のうち、大部分を占めた窃盗犯は6936件で、前年7160件から224件の減少となった。粗暴犯は781件で、前年868件から87件減った。
 一方で殺人や強盗、放火、女性暴行などの凶悪犯は75件と前年61件から14件増えた。知能犯も517件と前年434件から83件増加した。
 県警生活安全企画課安全なまちづくり推進室の垣花聡室長は、認知件数が減少した背景を「何か特効薬があったわけではないと思う。職務質問や交通取り締まりなど街頭での警察活動を強化したことや、ボランティアの自主的で地道な取り組みの成果が出ているのではないかと思う」と分析。「県民一人一人が事件の被害に遭わないように、鍵を掛けるなど防犯意識の向上に努めてほしい」と呼び掛けた。