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2016.01.13

お宝を発見できるかも? 世田谷ボロ市が1月15日(金)・16日(土)開催!

東京都の無形民俗文化財にも指定されている、冬の風物詩のひとつ「世田谷ボロ市」は今年で438年目を迎えるとされる歴史のある行事です。長い歴史の中で、そこに住んでいる人々や時代に合わせて少しずつ姿を変えてきた「世田谷ボロ市」は、今や世田谷区民だけではなく、日本中から人が集まり、さらには外国人観光客も訪れる有名なイベントになりました。

「ボロ市」と名はついていても、その露店は多種多様。世田谷近辺のお店や、地元の人たちが出店するのはもちろん、遠くの地方からこの日のためにやって来て、名産品を販売するということもあるそう。毎年楽しみにしているという人も少なくなく、子どもからおじいちゃん、おばあちゃんまで、どんな世代でも楽しめるお祭りです。

日用雑貨や服飾雑貨に骨董品と毎年700店ほどの出店があり、まさに宝の山。掘り出し物を見つけに足を運んでみませんか?

世田谷ボロ市とは?(世田谷区ボロ市通り)

お宝を求めて、いざ!

世田谷ボロ市
毎年楽しみにしている人も大勢いて、開催中は常に大賑わい!
世田谷ボロ市
世田谷ボロ市

「ボロ市」の名を想起させてくれる古着屋さんから、生活雑貨や骨董品まで、多彩な出店が魅力

1578(天正6)年、当時、関東地方を支配していた小田原城主・北条氏政が、世田谷城主である吉良氏朝の城下町・世田谷宿に楽市を開いたことからはじまった「世田谷ボロ市」。楽市では市場税を一切免除して自由な行商販売が行われたため、まさにこの市は日本最古のフリーマーケットのひとつと言えるでしょう。

当時は、毎月、「一の日」と「六の日」の計6回、この蚤の市が開かれたことから、六斎市とも呼ばれていました。その後、戦国時代の動乱によって、北条氏が豊臣秀吉に滅ぼされ、その後、徳川家康が江戸幕府を開くと、城下町・世田谷宿の活況は急速に衰えを見せはじめます。そうして、楽市は滅びましたが、その伝統は脈々と引き継がれていきました。

「ボロ市」という名が付いたのは、明治になってしばらくの後のこと。農家の作業着のつくろいに重宝したことや、わらじに使う縄にボロを入れ込むと何倍も丈夫になることから、ボロが安く売られるようになったからだそうです。もちろん、その他にも農具や日用雑貨のお店が所狭しと並び、賑わっていました。長らく歳の市として、年末の12月15日、16日に行われていたボロ市でしたが、明治時代に新暦が使われるようになると、1月15日、16日にも行われるようになりました。

現在でも700店ほどの店が並び、玩具、装身具や植木などが販売されます。もちろん、「ボロ市」という名前の名残ともいえる、古着や骨董などもたくさん扱われていますよ!

ボロ市の名物「代官餅」

餅の香りに誘われて列なす人々の風景も、
もはやボロ市の風物詩

世田谷ボロ市
代官餅(からみ)。大根おろしの中には海苔やねぎ、かつおぶしも入っていて、
う〜ん、おいしそう!(1パック650円)
世田谷ボロ市

きなこ・あんこ・からみの3種類があります♪

1975(昭和50)年から販売されている「代官餅」は、今や「世田谷ボロ市」の名物になりました。ボロ市の時にしか買えないという希少価値も相まって、当日は販売開始時間の前から人が並び始めます!

売り場は、ボロ市の中心エリア・天祖神社境内。待っている間もお餅のいい匂いがただよってきて、おなかが空いてしまいそう。「あんこ」「きなこ」「からみ」の3種類があるので、どれを買おうか迷ってしまいます。その場でもち米を蒸してついて作っている代官餅は、出来上がったそばから買い求めることができるので、いつでも出来立てを食べられて、とてもやわらかくておいしいと評判♪

量もけっこうあるので、大人でも1パック食べたらおなかが一杯になってしまうかも。お昼ご飯にしてもちょうどいいですね!

毎年これを楽しみに「世田谷ボロ市」にやって来る、という人も多い「代官餅」。売り切れ御免で買えない人も、毎年いるそうな。なるべく早い時間から並ぶのがオススメですよ!

世田谷ボロ市
TEL/03-5432-3333(せたがやコール)
開催場所/世田谷区ボロ市通り
開催期間/1月15日(金)・16日(土)
開催時間/午前9時~午後8時
料金/無料 ※代官餅(きなこ・あんこ・からみ)650円 など飲食物や物品が有料で販売されています
アクセス/東急世田谷線世田谷・上町駅下車、東急・小田急バス上町停留所下車
駐車場/なし
「世田谷ボロ市」の詳細はこちら

足を延ばして、ちょい旅プラス!

「世田谷ボロ市」当日は、「世田谷代官屋敷」と、同じ敷地内にある「世田谷区立郷土資料館」が「世田谷ボロ市」終了時刻まで開館しています。趣のある古民家や、世田谷の貴重な保存資料を堪能しに、ぜひ立ち寄ってみたいところですね。

世田谷代官屋敷

文化財に触れるという、ボロ市の楽しみかた

世田谷ボロ市

国の重要文化財に指定されている「世田谷代官屋敷」

「世田谷ボロ市」が行われる「ボロ市通り」の全長は約800メートル。そこに毎年20万人の来場者が集まります。アンティークなど一点モノはもちろんのこと、生活雑貨や服飾品などでも、出会った時に買うのがコツなんだとか。一通り見てからにしよう、もうちょっと悩んでからにしようと思っていると、戻ってきたときにはもう売れてしまっている…、なんてことが少なくないようです。

「代官餅」のほかにも甘酒や豚汁、鮎の塩焼きなど、食のお楽しみもいっぱい。たくさんの屋台が出て、日本全国から名産品が集まります。

このように、店棚やグルメなど、見どころ満載のボロ市ですが、その他にも、ボロ市通りの中心にある「世田谷代官屋敷」も、ぜひチェックしておきたいところ。大場家住宅主屋及び表門の二棟が、近世中期の代表的な上層民家(上層階級の住宅)としての旧態を見事に保存しており、住宅建造物としては都内で初めて、国の「重要文化財」に指定されています。それだけではなく、都内で唯一の大名領の代官屋敷ということで、「都史跡」にも指定されているんです。

世田谷代官屋敷
TEL/03-3426-5840(財団法人「大場代官屋敷保存会」)
住所/東京都世田谷区世田谷1-29-18
休業日/月曜日・祝日・年末年始
「世田谷代官屋敷」の詳細はこちら

世田谷区立郷土資料館

この時期だからこそ訪れたい!
季節展「ボロ市の歴史」開催中

世田谷ボロ市
かつての「ボロ市」、その活況に人の営みの熱を感じて(画像は昭和40年代のもの)
世田谷ボロ市
世田谷区立郷土資料館の展示室のようす

昨年12月15日(火)から、今年1月31日(日)まで、世田谷区立郷土資料館では、季節展「ボロ市の歴史」が開催されています。

ここでは、「世田谷のボロ市」に関連する資料が豊富に展示されており、ボロ市誕生の契機となった、小田原城主・北条氏政による「楽市掟書(らくいちおきてがき)(天正6年)」の実物資料なども紹介されています。その他にも、「豊臣秀吉の禁制(天正18年)」の資料なども紹介されており、このボロ市が歩んできた400年を超える豊かな歴史に、存分に触れることができますよ。

ちなみに、来館すると、地元の商店会「ボロ市通り桜栄会商店会」内の協力店で使える割引等サービス券をもらうことができます。ぜひ、足を運んでみましょう!

世田谷区立郷土資料館
TEL/03-3429-4237
住所/東京都世田谷区世田谷1-29-18
開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで) ※ボロ市開催日は、ボロ市終了時間の20:00まで開館時間を延長
休館日/毎週月曜日、国民の祝日(その日が月曜の場合は翌火曜も休館) ※ボロ市期間中は、毎週月曜日、年末年始(12月28日〜1月4日)
料金/無料
「世田谷区立郷土資料館」の詳細はこちら

※この記事は2016年1月時点での情報です

じゃらん編集部  じゃらん編集部

こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。

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