今回、お邪魔したのは、「カリフォルニアスタイルコンテスト」で入賞したhitomixさんのお宅。海辺のお住まいは本当に目の前が海。6年ほど前、築12年の中古住宅を購入し、少しずつDIYを繰り返しながら今のインテリアに近づいてきたそう。インテリアは好きだけれども見よう見まね、DIYも素人だったという夫妻が、二人三脚、手探りでつくってきたとか。
「10代のころ、カリフォルニアに住んでいたことはあるのですが、記憶はほとんどないです(笑)。でも、はじめから西海岸テイストと決まっていたわけではなくて、試行錯誤のすえに、今の部屋に落ち着きました」とhitomixさん。
「新しいもの、近未来テイストのデザインはそもそも好きではないんです。逆にキズとかあるものが昔から好きで、旅行するとよくリサイクルショップを見てまわっていたんですよ」と夫。また、新品があると違和感が出てしまうため、どれもちょっとエイジングしているものばかり置くようにしているとか。絶妙なこなれ感、リラックス感は、こうして集めたモノたちが出しているのかもしれない。
「モノを購入するときに、”とりあえず”という選択肢はありません。気に入る商品がなければ買わないし、もしくは自作するか、商品が出るまで待つ。片付けが下手なので、部屋に出しっぱなしになってもいいモノを選ぶようにしています」とhitomixさん。夫婦共働きのため、できるだけ片付けなどの家事が省力化できるように工夫されているのだとか。
では、どうしてこんなにもオシャレなのだろうか。
「RoomClipはほかのユーザーのお部屋もとてもオシャレで、刺激になっている。仲のいいお友だちができ、交流もうまれていて、アイデアやヒントになることも」とhitomixさん。また、写真を撮影することで、「掲載するために掃除をする」といい、家が片付く効果があるとか。
さらに、ポイントとしては、時間をかけているというのもありそうだ。「例えば、トイレと洗面所は6年がかりでここまできました。はじめは壁を壊すところからはじめて、便器の向きを変え、壁を塗り、腰壁(壁のした部分に板材などを異なる素材で仕上げたもの)を張ったり。まだまだ完成ではありません」と修行僧(?)のように、何年もかけて、完成度を高めているのだ。また、休日や連休はホームセンターやインテリアショップめぐりに使うことも多く、夫婦共通の楽しみともいえそう。ここまで時間と手間を費やしていれば、この完成度の高さも納得だ。
「壁に色を塗るのも、棚をつくるのも、はじめはおっかなびっくりだった」というhitomixさん夫妻。「失敗ばっかりだし、プロの職人さんがみれば雑かもしれないけど、それが味になる」と夫は話す。少しのセンスと工夫、DIYの力をあわせると、ここまでオシャレになるんだ! と気がついた取材となった。