評判の悪い高速道路無料化の反論のレポート | ファインドスター社長のブログ

評判の悪い高速道路無料化の反論のレポート

民主党のマニュフェストであまり評判の高くない
「高速道路の無料化」
もともとの提唱者である元ゴールドマンサックス投信社長の
山崎養世さんの反論が週刊ダイヤモンド(9・5)に出てて、「なるほど」
と思ったのでここで共有させていただきます。
詳細はぜひ買って読んでください。

疑問1
「高速道路を無料化するために国民の税金をあてるのは
受益者負担の原則に反するのでは」

反論
「自動車関連の税収が9兆。利用率でみれば2兆は高速道路に
あてるべき。」

現状は全額一般道路に予算がいっており、これは確かにそうだな
と思います。
高速道路に税金が投入されないのは、受益者負担からいってもおかしいですよね。
ゼネコンのパイを増やすためにとられた政策としか思えません。

無料化しても維持管理費はそれに付随するもののコスト削減でまかなえると詳細に書いてあります。

疑問2
「民営化した道路公団の社員がもどってくると再び大きな政府にもどって
しまうのでは」

反論2
「そもそも政府の100%保有の株式会社は実態は特殊法人とかわらない。
むしろ株式会社の形態をとっているため、国会の調査もおよばない。
役員も25人中13人は天下り。ファミリー企業も健在だ。」
これでは確かに実態は変わらないですよね。
提案として、
「無料にして出入り口を増やせば、どこからでも行き来ができるようになるので、保有不動産の価値は上がるだろう。」
民営化した高速会社を不動産収入で生計をたてることにより、企業価値を増大させるという案は、目うろこかも知れません。
上場して高い時価総額をつけて高速道路の借金返済に目処をつければ、政策としては相当なウルトラCですね。
あながち夢物語でもないかも知れません。
そして一番の疑問である
疑問3
「渋滞・交通量増加で環境に悪影響が出るのでは」
反論3
「もともと渋滞のひどい首都高、阪神はそのままにする。他の路線も割引実験をして渋滞がひどければ無料化はしなければいい。
全国的には渋滞する一般道路から高速道路へのシフトが起こり、渋滞は減少する。さらに料金所をなくし出入り口を増やせば、一段と渋滞が減って燃費がよくなるから排ガスは減るだろう。」
さすがに優秀な方だけあって、説得力はあるなと思いました。
ここで大事なのは、実験することだと思います。
すでに先行しているアクアラインの実態調査は首都圏なのでそこを
加味する必要はありますが参考になるのではないでしょうか。
いきなり全国一斉にやるのではなく地方で実験道路を決めて、
その結果をもとに横展開するのがのぞましいでしょう。
どこからやるのかもめそうですが、ある程度地方財政にも負担を強いれば
案外手を上げるところは少ないかも知れません。