狂言の奥深さ体感 浦添・宮城小 深田さんら実演


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膝を曲げてすり足で早歩きをする芸を披露する狂言師の内藤連さん=13日、浦添市の宮城小

 【浦添】浦添市の宮城小学校で13日、伝統芸能公開講座「狂言教室」が5年生と6年生を対象に開かれた。東京から来た狂言師の深田博治さんと内藤連さんの2人が子どもたちに狂言の奥深さを伝えた。

 650年の歴史を誇る狂言は、独特のせりふの言い回しと笑いを織り交ぜたストーリーが展開される伝統芸能で、2人は「盆山(ぼんさん)」という演目を解説付きで披露した。
 深田さんは「想像の翼を目いっぱい広げて意識を共有してください。ぼーっと見てたらぼーっと終わってしまうからね」と話し、低く通る声で「この辺りの者でござる」のせりふで始めた。
 また「茸(くさびら)」という演目では、「ボーロンボーロン」という呪文を言いながら、膝を曲げてすり足で早歩きする歩き方を子どもたちに指導した。
 5年生の永浜優之心君(11)は「日本の文化を学べて光栄。機会があったら狂言のことをもっと学びたい」と話した。
 東京の国立能楽堂と浦添市の国立劇場おきなわが連携して狂言体験講座を沖縄で12日に開催したことに伴い、小学生の出前講座も実施しようと那覇市、南風原町、浦添市内の3校で開かれた。国立劇場おきなわの茂木仁史調査養成課長は「きょうの授業が狂言に興味を持つきっかけになればと思う」と話した。
 国立劇場おきなわでは来月、狂言の公演があるが、既にチケットは完売している。