新茶の香りでリフレッシュ! 急須でお茶を淹れるときのポイントは?

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鮮烈な新緑の香りを楽しむことができる「新茶」は、旬の最初の時期にしか楽しめないのが特徴だ。新茶の出回るこの季節だからこそ、本当においしいお茶の淹れ方を学んでみては?

陶器の急須は、しっかり蒸らすことができるのが特徴。さらに、カテキンを吸着して渋みを程よく減らしてくれるのだ。

陶器の急須は、しっかり蒸らすことができるのが特徴。さらに、カテキンを吸着して渋みを程よく減らしてくれるのだ。

そもそも新茶とは、立春から数えて八十八夜にあたる5月頃に摘まれたものを指す。一番茶の摘採から約50日で二番茶、それから約35日で三番茶が摘まれるが、品質は低く、下級茶やほうじ茶の原料になる。

せっかく貴重な新茶を手に入れたのなら、ちょっとでもおいしく飲みたい! という方にオススメしたいのが、急須だ。

「急須こそ、お茶が最高に淹れられる道具。茶葉をいれる網がついたマグカップ等では真似できません」と話すのは、宇治田原製茶場の向井孝和さん。

「おいしいお茶を淹れるには、葉がお湯の中で十分に広がることが必要です。急須はその場所を用意する道具。茶葉に凝縮された旨み成分が、しっかりとお湯の中へ溶け出していくのです。なので、お湯にあまり茶葉が浸からないような、小さいかご網は不向きといえますね」

向井さんに急須を使って、上手に新茶を淹れる方法を教えてもらった。

1)香りは高温の方が引き立つので、急須→湯呑の順に湯を注ぎ温めておき、お湯は一旦捨てる。
2)10グラムほどの茶葉を急須へ。(通常のお茶は2人分で約8グラム)
3)85℃前後のお湯を150~200cc程注いで45秒ほど蒸らす。ちなみに、ポット→湯呑→急須の順に湯を移し変えると、温度が約10℃下がるので、覚えておくといいだろう。
4)湯呑が複数あるときは、濃さを均等にするため下記の図のように注ぐ。最後の一滴まで旨みが詰まっているので、しっかりと注ぎきること!

1→2→3→4と注いだら、4→3→2→1と戻る。これを繰り返して注ぎきると均等な味になるのだ。

1→2→3→4と注いだら、4→3→2→1と戻る。これを繰り返して注ぎきると均等な味になるのだ。

また、同じ茶葉で煎を重ねるときは、ちょっとしたコツがあるので、これもあわせて覚えておこう。

●その都度お湯を注ぎ切り、お湯が急須に残らないようにする。茶葉が浸かったままだとお茶が出っぱなしになるため、2・3煎目がおいしくならない。
●蓋をずらしておくことで、中の茶葉が蒸れてしまうことを防ぐ。

「急須を使って淹れることで、おいしいお茶をいれようとするおもてなしの心やくつろぎの時間など、ペットボトルのお茶では得られない心理効果も得られます」と向井さん。

あなたも急須を使って、お茶の香りとくつろぎの時間を楽しんでみてはいかが?

(ミノシマタカコ+ノオト)

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