「拒食症」や「過食症」という言葉を一度は耳にしたことがあると思います。「拒食症」(神経性食欲不振症)と、「過食症」(神経性過食症)を大きくまとめたものを、一般に「摂食障害」と呼びますが、どちらにも共通するのは、「自分はこうでなければならない」といった、強迫観念ともいえる体重やスタイルへの強いこだわりがあるという点です。

そのため、摂食障害は体の異常はなく、“心の病気”とされています。あなたにも、思い当たるところがありますか? 早速、セルフチェックをしてみましょう。

まずは危険な症状が当てはまるかチェック

以下の2つの症状は摂食障害が強く疑われる危険な兆候です。

□ 規定量を超えた下剤を、服用している
□ 食後、嘔吐する癖がある


このうちどちらかにでも当てはまった方はできるだけ早く、精神科や心療内科を受診し、先生に相談してみることをおすすめします。

また摂食障害は心の病気であるため、こうした危険な行動に表れていなくても既にリスクを抱えた状態になっているといったことも…

そうした摂食障害の潜在的なリスクについてもチェックしてみましょう!

摂食障害のリスクチェック!

□ 女性である
□ 自分の体型が好きではない
□ 体重を気にするあまり仕事や学校に影響がでている(休みがち、遅刻が多い、成績が落ちた等)
□ 小さい頃から、親からの強い期待があった
□ 家族もしくは身近な周囲の人から、体型や体重に対しての否定的もしくは批判的なコメントが多い
□ 家族に摂食障害を指摘された人がいる
□ 食べすぎたあと、太るのではないかと心配になったり後悔する
□ 両親が不和である(離婚など)
□ 異性に興味がなくなった
□ 自分への自己評価が低い
□ 周囲から「細い」といわれることが多い
□ 常に不安である
□ 完璧主義である


いくつ当てはまったでしょうか?
結果は…

当てはまった数が4個以下


摂食障害である可能性 : 低

摂食障害である可能性は低いです。

もし今後、一過性のものではなく長期間にわたる食生活への問題や、体形や体重への強いこだわりが生じた場合は再度チェックしてみてください。

当てはまった数が5~7個


摂食障害である可能性 : 中

この結果が出たからといってあまり悲観的になりすぎず、これを機に一度ご自分の体型や体重に対する考え方を見直してみましょう。

ご自分ではあまり分からない、解決できないような場合は、精神科や心療内科を受診して専門家と一緒に解決していくのもいいかと思います。

当てはまった数が8個以上


摂食障害である可能性 : 高

摂食障害である可能性が高いです。

家族内でのトラブルや、職場や学校への影響がでているかたも多いのではないでしょうか。摂食障害は一過性におきているものではなく、長期間にわたる心理的な要因が影響しておきているものですので、軽く考えずに、できるだけ早く精神科や心療内科を受診し、先生に相談してみることをおすすめします。

精神科医による治療やそれと併せて、婦人科医や管理栄養士との治療が必要になります。

一言アドバイス

いかがでしたか?
摂食障害は死に至ることもある危険な障害です。

摂食障害は自分の体型についての「こうでなければならない」といった強い思い込みや、過度のストレスによって引き起こされるため、改善にはそうした心の内面にある原因を解決する必要があります。

まずは、家族などの信頼できる人や医師などに悩み・苦しみを打ち明けることが大切です。