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戦時中も明るく朗らかに 長谷川町子さんの作品発見

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戦時中も明るく朗らかに 長谷川町子さんの作品発見

更新 sty1604040024
 1940年の「せうがく三年生」に掲載された漫画。「サザエさん」のカツオやワカメを思わせる子どもが、会話で「いた」と言った数だけビスケットを食べる場面(©長谷川町子美術館)  1940年の「せうがく三年生」に掲載された漫画。「サザエさん」のカツオやワカメを思わせる子どもが、会話で「いた」と言った数だけビスケットを食べる場面(©長谷川町子美術館)
 1941年、「国民五年生」に掲載された村岡花子訳「カンタベリー物語」に添えられた長谷川町子さんの挿絵(©長谷川町子美術館)
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 1941年、「国民五年生」に掲載された村岡花子訳「カンタベリー物語」に添えられた長谷川町子さんの挿絵(©長谷川町子美術館)フルスクリーンで見る 閉じる

 漫画「サザエさん」の作者、故長谷川町子さん(1920~92年)が、40年前後に小学館の子ども向け学習雑誌などのために描いた漫画や挿絵などの作品計139点が、4日までに同社の資料室で見つかった。作品を昨年、偶然見つけた同社社長室顧問の佐藤正治さん(66)は「戦時中も、長谷川さんが明るく、朗らかに生きる人々の日常を描いていたことをうかがわせる」と評価している。

 翻訳家村岡花子が41年、「国民5年生」のために訳した「カンタベリー物語」に添えられた挿絵に、「長谷川町子・画」と署名があったが、当初は西欧風のモダンな作風だったため、佐藤さんは別人の作品と思っていたという。

 佐藤さんは「作品には、生きていればきっといいことがあるという長谷川さんの思いが込められている」と話している。作品のうち約100点は、11日発売のムック本「長谷川町子の漫画大会」(小学館)に収録される。

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