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パッと見、鶏の唐揚げのようだが、よく見ると衣が天ぷら。これぞ、大分・別府が誇るご当地グルメ「とり天」だ。JR別府駅を出ると、いたるところで「とり天定食」なるメニューを見かける。このとり天とはいったいどんな味なのだろうか。

大分県のとあるレストランで、とり天を注文した。できたてのとり天、たしかに鶏肉が衣に包まれている。そして一口食べると、サクサク感が唐揚げとはまた違うおいしさで、これはハマる。お酒のつまみにはもちろん、主食だってイケそうなレベル。いまだ全国区になっていないのが不思議なくらいである。

このとり天、ルーツを探ってみた。とり天公認ホームページによると、“発祥は昭和のはじめ、別府市の東洋軒というレストランです。”とのことで、中華料理店がとり天、豚天、牛天・・・といった略語からどうも派生したようだ。

とり天は、別府エリアだけでもさまざまな種類が存在する。中華系、和風、西洋系、さらにオリジナリティ満載のとり天まであり、カラシやカボス、店特製のタレをつけるなど、味も食べ方もさまざま。機会があればぜひともとり天の食べ比べをしてみたいところ。

なお、知人の大分出身者に聞くと、「とり天のメニューを見ると、地元に帰ってきたことを実感する」という。それほど、大分ではメジャーでも、いったん県外に出るとマイナーになってしまうこのとり天。自分でも作れそうだが、郷土の味にはなかなかかなわない。
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別府とり天公認ページ
http://www.bepputoriten.com/

(Written by AS)