再ブームの兆しを見せているスキー。
バブル最盛期の頃は、冬になればゲレンデでスキーを楽しむのが若者のおしゃれの定番だった。しかし、スキー人口は1993年の1860万人をピークに減少を続け、2010年には570万人に。ところが2011年に入り、630万人と増加。北海道や東北、関東甲信越などのスキー場でも、昨シーズンに比べ、集客数を伸ばしている施設が増えている。
「バブル時代にスキーを楽しんでいた40代以降の人が、家族をもって子供といっしょにスキー場を訪れるケースが多いようです。スキー場の楽しみ方もバブルのころと変わってきているようです」(経済ジャーナリスト)
スキー場側も、カップルではなくファミリー層をターゲットにし、子供のリフトやウエアの料金を無料にするなど、さまざまな対策を行っている。最近では、ファミリー層優先の駐車場や、託児所をもうける施設も出てきた。
ただ、スキー再ブームの今後の見通しについて「少子化も進むなか、スキー人口が今後さらに増えていく可能性は低いでしょう」(前出・経済ジャーナリスト)との声も聞かれる。
トレンドウォッチャーのくどーみやこさんも懐疑的な見方を述べる。
「スキーからスノボにブームが流れていったことはありましたが、今はひと口に冬のスポーツといってもさまざまな種類がある。アクティビティーも豊富にあり、雪山トレッキングやスノーモービルなども楽しめます。雪山トレッキングの際にはく昔のかんじきのような“スノシュー”は雪山のなかでもスムーズに歩くことができ、今後、人気が高まるとみています。これだけ冬のスポーツ、アクティビティーが細分化し、個人の趣味も多様化しているなかで、スキーが以前のようなブームになるのは難しいのではないでしょうか」