ゴールデンウィークは家で余分なものをたくさん食べてしまったり、規則正しく生活できなかったりと、ついつい生活習慣が乱れがち。そんな時に注意を払いたいのが臓器の健康。
さまざまな臓器の中でも、腎臓がどんな役割を果たしているかご存じだろうか? 腎臓は血液をきれいにし、尿を作る係。そらまめのような形をした臓器だ。左右に1つずつあり、握りこぶしほどの大きさで、重さはそれぞれ約150g。大きさに大差はないが、右の腎臓は肝臓に押されて、やや低い位置にある。
左右の腎臓には糸球体という毛細血管の一種と、それを包みこむボウマン嚢があり、これに尿細管がつながっている。血液が糸球体を通過する時に老廃物が漉し取られてボウマン嚢に排出されるのだ。
通過した水分(原尿)のすべてが尿になるわけではなく、尿細管を通過する間に糖や水分など、まだ使えるものはカラダに戻される。その再吸収率は99%とほとんどが回収される。その後、腎盂、尿管を経て残りの1%が膀胱へと送られ、尿となる。
腎臓を血液が通過するスピードは毎分約1リットル。このうち最終的に尿となるのは1日約1.2リットルだ。
2つある腎臓のうち、1つでも充分に機能していれば、生活に支障はない。しかし、両方の機能が衰えると、体内に尿毒素や余分な水分が蓄積され、それら老廃物が溜まり続けると、時間と手間のかかる人工透析治療や、根治療法である腎臓移植が必要になる。
※女性セブン2015年5月14・21日号