シークヮーサーの皮、微粉末化し食品材料に ブルーオーシャンズが新技術確立


この記事を書いた人 田盛 良一

 【大宜味】大宜味村で取水した天然水を製造・販売している「ブルーオーシャンズ」(同村、中田裕久社長)は、シークヮーサーの果皮を瞬間乾燥させ、微粉末(パウダー)にする新技術を確立させた。

 血糖値やがん転移の抑制といった効果の研究が進む「ノビレチン」の含有が高いシークヮーサーだが、研究者によると9割以上は果皮に含まれる。従来は搾りかすとして廃棄処分してきた加工用シークヮーサーの果皮の活用可能性が広がり、農家の新たな収入源としても期待される。
 パウダー製造は、サトウキビの搾りかす「バガス」の粉末化技術を応用。シークヮーサーの果皮を瞬間的に乾燥させ、風味や栄養分を損なわないようにする。人間の髪の毛より細かな30~50ミクロンの粉末にすることで口当たりも良く、違和感なく摂取できるようにする。
 ブルーオーシャンズは今春から商品試作を始める。パウダーを青汁やサプリメントなどの健康食品の材料とするほか、将来的には医薬品への活用も視野に入れる。中田社長は「大宜味のシークヮーサーの認知度を上げたい」と述べた。(古堅一樹)