2006年以降に住宅を購入したママ2075人にウィメンズパーク(ベネッセコーポレーション)と共同でアンケート調査を実施。前回は「マイホーム購入で夫にイラッとする瞬間26」について紹介しましたが(https://suumo.jp/journal/2014/12/15/74601/)、今回は、どんなことで夫婦の意見が食い違ったのか、その実態をデータと生の声で探ってみました。
夫婦で意見が衝突した理由を聞くと、一番多かったのは予算。次に立地、間取りと続きます。予算と立地は、今後の生活や資金計画に大きく影響する条件だけに、夫婦それぞれに意見があり、衝突しがちなのでしょう。
さらに種別ごとにみると、「新築マンション」は、そもそも「買うかどうか」が一番多く、5位に「階数」がランクイン。階数によって日当たりや眺望が変わるなど、選択肢が多いからでしょう。
「中古マンション」、「中古一戸建て」は、ともに「予算」が第一位に。「新築に比べて価格が安い」といった理由で選ぶ人が多いだけに予算に対してはシビアなのかもしれません。
また同じ一戸建てでも、「新築建売」「中古一戸建て」よりも「注文住宅」のほうが、間取りや住宅設備・仕様などで意見が夫婦で違うようです。
そして物件種別ごとに夫婦で意見が衝突した割合を見てみると、注文住宅を購入した夫婦がより意見が衝突しやすい傾向があることが分かります。
注文住宅は自由に住まいを設計できる分、検討・決断しなければいけないことがたくさんあります。そのため、他の種別よりも、夫婦間の意見のすりあわせがたくさん必要なのかもしれません。
ではどのように、意見の食い違いを解決したのでしょうか?体験談を集めてみました。
「夫の両親と2世帯住宅を建てることになったので、間取りや設備は全部私の思うようにした」など、最初に大きな妥協をして、それ以外のところで主導権をにぎるのもアリです。また、「最初に譲れない条件を紙に書いてとことん話し合った。その結果、我が家の最優先条件は”利便性”となったので、意外にそれ以降はもめなかった」、「見学後は家族全員で話し合うというルール」など、徹底して話し合いをする夫婦も。
「ファイナンシャルプランナーに家計診断してもらい、実際に数値を見ることで、なんとかなると思っている夫を説得した」、「私だと聞かないので、ハウスメーカーの営業担当者から説明してもらった」、「注文住宅志向の夫に、夫の上司から”建売住宅も悪くないよ”と話してもらった」など、第三者にうまく協力してもらうのも方法です。
また、「私はつい予算をオーバーしがちなタイプなので、お金にシビアな夫がストッパー役になってくれた」、「予算度外視の夫に、予算表をつくって、これにいくらかけてしまうと、ここが出せないよ、と説得した」など、金銭面ではうまく夫婦でバランスを取っている人もいました。
夫が自分の希望を聞いてくれない場合は、「南向きが譲れず、”日当たりが心と体にいかに大切か”を必死に夫に説明した」、「もめた時、間取図の改善案を自分でつくった。やっぱり目に見えるというのは分かりやすいと思う」と、具体的にプレゼンしたケースがありました。
さらに、「どうしても譲れない太陽光発電は、私の貯金から捻出した」、「予算オーバーした分は、現在専業主婦の私がいずれ働きに出るから、で押し切った」など、自分が金銭的負担を負う覚悟で説得したという体験談もありました。
このように、とことん話し合ったり、第三者の意見を取り入れたり、ある意味取引をしたり、マイホーム購入に夫婦間の意見の調整は欠かせません。購入後に、「やっぱり納得できない」などと後悔しないためにも、ここは踏ん張りどころ。そのためには実際に物件を見学するという共通の体験が、話し合うきっかけに。まずは行動してみることが大切かもしれません。