腰痛の人が電車に乗ったときに気をつけるべきこととは

腰痛が治るのはどっち?
『腰痛が治るのはどっち?』
川井 太郎
学研パブリッシング
1,404円(税込)
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 今や日本人の4人に1人が抱えているという悩み――腰痛。鈍痛やしびれが続く慢性的な腰痛、あるいは突如激痛に襲われるぎっくり腰。さまざまなタイプの腰痛がありますが、いずれのタイプにおいても、腰痛に悩まされたとき、まず訪れるべきは病院。

 腰痛の原因は、そのほとんどが背骨の骨折や変形、神経の圧迫、筋肉の損傷など、骨格や筋肉の問題にありますが、数パーセントの確率で、内臓疾患や感染症、がんなどによるものであることも。

 そのため、『腰痛が治るのはどっち?』の著者・川井太郎さんは、腰痛を治そうと思ったら、まずは病院を訪れ、その原因を探る必要があるといいます。

 自身の腰痛が、内臓の病気などによるものでなかった場合。その多くは、骨格や筋肉の問題――骨盤などが不自然な位置に常態化してしまう「体のゆがみ」によるものだといいます。

「骨盤の周辺の筋肉が固く緊張したまま伸び縮みできなくなっていると、前後左右不均衡に筋肉の引っ張り合いが生じ、片側の筋肉だけに負担がかかったり、関節の角度に異常が起こったりします。そうなると骨盤は、左右に傾斜したり、前後にねじれたり、といった不自然な状態になってしまうのです」(同書より)

 腰痛の根本原因である、体のゆがみ。体がゆがんでいるか否かは、全身の映る鏡の前に立って、次の3つのポイントをチェックしてみるといいそうです。

① 左右の肩の高さは水平かどうか
② 骨盤左右の高さは水平かどうか
③ 頭が体の真ん中にのっているか

 同書では、体にゆがみを生じさせないために、日常生活で気をつけるべきことや、避けたい動作、腰痛が起こりやすい季節や時間帯、腰痛の人におすすめの食べ物や、寝るときの体勢、また体のゆがみを改善させる運動などが次々と紹介されていきます。

 たとえば、腰痛に悩む人にとっては、電車の揺れも腰に負担がかかります。電車内では、立つよりも座る方が腰への負担は少ないそうですが、座席がいつも空いているわけではありません。

 そこで立って電車に乗る場合、「骨盤や背骨は、前方からの力はある程度受け止められるようにできていますが、横揺れには弱い構造になっている」ため、腰への影響を少なくするには、なるべく進行方向に対して体を前向きにすると良いそうです。

 運良く席に座ることのできた場合も、ボックスシートがあるならば、進行方向に向いて座るようにしたり、ロングシートの場合も、骨盤をしっかり背もたれに当てて座るようにすれば、揺れの影響を軽減させることができるといいます。

 現在腰痛に悩まされている方はもちろん、未然に防ぎたい方、本書を参考に「体のゆがみ」を意識してみるといいかもしれません。

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