来週、防疫で強化月間 GW控え那覇植防、観光客らに広報


この記事を書いた人 金城 美智子
植物の移動規制に協力を呼び掛ける那覇植物防疫事務所の職員ら=14日午前、県庁

 旅行者が増える大型連休(GW)を前に、那覇植物防疫事務所は植物・病害虫の移動規制について広く知ってもらおうと、18~22日を広報強化週間とした。植物が取引される中央卸売市場や観光客が多く訪れる牧志公設市場、フェリー乗り場で持ち出し防止を呼び掛ける。

 アリモドキゾウムシやイモゾウムシが寄生するサツマイモ類や、ミカンキジラミがカンキツグリーニング病を広める恐れのあるかんきつ類などは、病害虫のまん延を防ぐため、植物の県外への持ち出しが規制されている。
 2013年にアリモドキゾウムシが久米島で根絶され、サツマイモなどは久米島への持ち込みも規制されている。昨年9月に鹿児島県の奄美大島でミカンコミバエの発生が確認され、奄美大島から果物などの持ち出しが規制されている。
 同防疫事務所によると、昨年県内の海・空港で取り締まられた移動規制植物は、前年より2件減の28件。うち1件で、ゾウムシ類の発生が確認されたという。
 防疫事務所の久保博之次席植物検疫官は県民への周知は進んだ一方、観光客への周知不足を指摘。観光客が植物を買う機会が多い「道の駅や農産物直売所での周知を進めたい」と語った。