大阪随一のディープスポット味園ビルの「赤狼」で、究極ジビエ&昆虫食!

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どーも、メシ通レポーターのすずきたろう、32歳です。

今日はさっそく独り大阪のミナミへと向かいます。

 

昭和サブカルの殿堂「味園ビル」とは

f:id:Meshi2_Writer:20150728101131j:plain大阪ミナミに到着。この感じを見てようやく、大阪に来た実感が湧きます。何だか、体操服姿のおじさんの背景が変わったような……。さて、ミナミの街をウロウロして、たどり着いたのがここです。

 

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ここ、味園ビル!

関西出身の方には、独特な雰囲気のCMで馴染みがあるでしょう。この味園ビル、バブル経済期まではキャバレー、スナック、ダンスホール、宴会場、サウナなどでにぎわっていました。しかし90年代半ば以降は2階テナントフロアの大半が空き物件に。そこで運営会社の方針により、テナント料を大幅に下げたことで、若手オーナーが中心の飲食店などが進出。東京新宿ゴールデン街と並ぶサブカル・アングラ文化の発信地として大阪随一のディープスポットとなっており、2015年2月に公開された映画『味園ユニバース』(監督:山下敦弘)の舞台にもなっています。

以上、ほとんどWikipediaからの受け売りですが、はたして中の様子はどうなっているのでしょうか。

 

f:id:Meshi2_Writer:20150728101554j:plain味園ビル2階のテナントフロアへとつながるスロープ。たしかに魔窟感ありますね。

 

f:id:Meshi2_Writer:20150728101608j:plainスロープを上りきると、エントランスが。この先に約40軒ほどの個性的なバーやカフェなどが並び、各店舗からはライブ演奏の音や笑い声などが漏れ聞こえてきます。

 

f:id:Meshi2_Writer:20150728101537j:plain通路の壁には、ロックバンドのライブや舞台演劇のポスター、イラスト展のチラシ、自主制作映画公開イベントのチラシなど、さまざまなチラシやポスターが貼られており、ボーッと眺めるだけでも楽しくなってきます。

 

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各店舗の扉付近には、立て看板があったり、

 

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ビル内の各所に、無数の貼り紙が。お店のコンセプトや雰囲気を伝えているものが多く、店選びの参考にも。

 

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扉が開いていれば、思い切ってのぞいてみるのもアリ。こちらのお店は、独特な照明で、キラキラした明かりが通路にももれてきています。

 

ガラスのアートが幻想的なBAR「群青海月」

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味園ビルに入っている数あるお店の中でも、今回お邪魔したのは群青海月(ぐんじょうくらげ)というバー。

 

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こちらのバーは、ガラス細工がメインコンセプトです。店内に一歩足を踏み入れると、そこはまるで深海。空間を漂う海月のような照明は、オーナーさんの知人であるガラス細工作家の方が作ったものだそう。お酒の酔いもあいまって、自分も海の中で漂っているような気持ちにさせてくれます。

 

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個性的なガラス瓶に入れられた鮮やかな色のお酒たち。並んでいるだけで素敵なインテリアになりますね。

 

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ちょうどとんでもなく暑い日だったので、イチゴまるごとヨーグルトスムージー(850円)を。とても涼しげな気分になれました。

 

ちなみに、店のバーカウンターはショーケースになっていて

f:id:Meshi2_Writer:20150728101259j:plainガラスのペンダントや、

 

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ガラス雑貨などがディスプレイされており、気に入ったものがあれば購入も可能。1日のデートの終わりに恋人と訪れて、ガラスのアクセサリーをお土産にするのも、なかなか素敵なのでは?

 

お店情報

群青海月
住所:大阪市中央区千日前2-3-9味園ビル2F
電話番号:06-6643-5159
営業時間:19時以降〜(日によって変更アリ)
定休日:不定休

 

ジビエ専門店「赤狼」でワニ、コオロギ、サソリを……

 続いて目に留まったのは、ビルのエントランスそばにあるこのお店。

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その名は「赤狼(せきろう)」鹿の頭のディスプレイと真っ赤な扉が、強烈なインパクトを与えてくれます。

 

意を決して店内に入ってみると

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キジの剥製がお出迎え!そういえば、キジって初めて見たかも……。

ところで、このお店のコンセプトは、過去の「メシ通」でも何度か取り上げている“ジビエ(野生鳥獣肉)”。

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ひとまず、のどの渇きをガラナカシス(500円)で潤しながら、晩酌のアテとなる肉を選ぶとしましょう。

 

しかしジビエといってもナニを注文すれば……という方もいるでしょう。

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そんなビギナーさんは、壁に大きな黒板がありますのでご参考に。店員さんに尋ねてもオススメを教えてくれます。

 

今回私はこちらを注文。

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じゃーん!!

クロコダイル前足の素揚げ(小)1,000円!見て下さいっ、この存在感。なんせワニですからね、ワニ。キョーレツな見た目ですが、お客さんにはとても好評だそう。さっそくいただきましょう。

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クロコダイルの前足を食べる、自分の手も、心なしかワニの前足のようなケモノ感を醸しています。

 

さて気になるお味は……

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う、う、うんめぇー!!

クロコダイルの前足は、食感、味ともに、鶏肉にとっても近いんです。獣肉の独特な臭みは全くナシ。見た目さえ気にならなければ、どなたでも抵抗なく食べられるでしょう。シンプルに塩コショウがきいていて、アテにピッタリといった感じです!

 

勝手にテンションがあがってグビグビ酒をあおっていると、店長に味見をすすめられたのが、こちら。

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えっと、これって、もしかして、もしかして……秋口によく鳴いている……

 

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コオロギの素揚げじゃんか!

(通常は5匹で500円。今回は特別に1匹だけ用意してもらいました)

素揚げですので、非常にはっきりとした顔立ちで横になられていらっしゃいます。

 

ジビエはおろか昆虫食も楽しめるとは、なんちゅう店や……。とツッコミを入れる間もなく、味見。

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エビ!? そう、エビの味ですねこれは。

パリパリした食感はエビの殻にそっくりで、美味い。店長いわく「栄養価もエビに近く、たんぱく質とカルシウムが豊富ですよ」とのこと。そんな店長から今度は、衝撃のご提案が。

「せっかくですから、サソリいっときませんか?こちらは亜鉛が豊富で、滋養強壮にいいんです。もちろん毒なんかの心配はありませんから」

 

あのぅ、店長、いまサソリって……と確認する前に、すでに目の前にはお出ましになっておられました。

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味園ビル名物、サソリの素揚げじゃーい!(1匹1,500円)

って、やっぱり素揚げなのね……。もうフォルムそのまんま。

 

もちろんいっときましたよ、スコーピオン。

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うーん…。これは何の味だろ? なぁーんか味わったことあるような、ないような。

ちょっと薬のような苦味がありますね、と言うと「実は漢方薬として利用されてます。サソリにはミソ(内臓)があるので、それが薬のような味に感じるかも」と店長。ま、毒じゃなくてカラダにいいんなら御の字ですね。

というわけで、味園ビル「赤狼」はスゴイ店だというのがおわかりになったかと思います。ここへ行けば、ワニ、コオロギ、サソリなどとっても珍しい食材に出会えるんですから。さすがにそれは……という方は、鹿肉や猪肉といった食材もあり、さまざまな料理で提供してくれますのでご安心を。食材によって、仕入れの状況が変わることもあるようですが、電話でお問い合わせすれば間違いないようです。

ひと癖もふた癖もあるディープなお店がひしめく味園ビル。個人的にはいっそ世界遺産にでもなってほしいくらい貴重なスポットだと思いますよ。一風変わった大阪観光をしたいという方はゼヒお立ち寄りを!

 

お店情報

赤狼

住所:大阪市中央区千日前2-3-9味園ビル2F
電話番号:06-4395-5829
営業時間:19:00〜翌3:00
定休日:無休

 

書いた人:すずきたろう

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1983年生まれ。ライター。26歳のとき、某政府系金融機関を退職して、売れっ子芸人を志すも、存在していたのかどうかもわからないほどに売れず挫折。縁あってライターに。口癖は『会社では一番面白かってん!』Twitter:@s_tarou_project

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